主人公「ジュダ・ベン・ハー」の心の葛藤、イエス・キリストとの出会いによる人間的成長。当時、原作のベンハーは、聖書の次のベストセラーでした。巨匠ウィリアム・ワイラー監督は、ローマの休日も作りましたが、ベンハーはまさに代表作ですよね。
久しぶりに観ると、スターウォーズのファントムメナスと重ねてしまいますね。主役のジュダ・ベン・ハーもアナキン・スカイウォーカーも奴隷ですし、戦車シーンとポッドレースも重なりますし、卑怯な手を使ってレースを妨害するメッサラとセブルバもキャラクターが重なります。訳あって母と別れる後に、再会するところも似ているんですよね。
この物語の舞台となったローマはオクタビアヌスの治世の後、ネロなどの暴君の混乱を経て、AD96よりローマは五賢帝(ネルウァ、トラヤヌス、ハドリアヌス、アントニヌス、マルクス・アレリウス)の時代が続きます。この時代約100年もなぜ、ローマの平和と繁栄が続いたかご存知でしたか?
それは、皇帝が自分の子ではなく、優れた子弟を養子に迎え、帝位を譲ることで成立した治世だったからなのです。最後のアレリウス帝が歴代の賢帝の戒めを破り、不肖の息子コンモドゥスを帝位につけたところ、コンモドゥスはネロ以来の暴君となって、たった12年でローマは再び混乱に陥いりました。安倍さんは三世議員ですが、実力のほどは、どうなんでしょうかね??期待したいところです。
ところで、この時期広大な領土を持ったローマ帝国の末裔が住んでいる土地が東ヨーロッパにあります。どこだかご存知ですか?高校生のときに習ったのですが、答はルーマニア(ローマ人の国の意味)です。彼らはローマの血が流れているんですよ。
ちなみにルーマニアの隣のハンガリーという国は、マジャール人というアジア系の民族が主体です。他に北欧では、フィンランドがフィン人というアジア系の民族の国なのです。
そういえば、今年の2月のフィンランドのヨーロッパ皮膚科学会に参加したとき、フィンランドの国際的携帯電話会社であるNOKIAは、日本の会社だと思っていたと、旅行者によく言われると言っていました。確かに発音がアジア語っぽいですよね。