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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

横浜 キャノン キャッツシアター

GWも終わり今日から診療再開です。またどうぞよろしくお願いいたします。

お天気に恵まれた今年のゴールデンウィーク。みなさんは連休中、どう過ごされましたか?

僕は前から行きたかった横浜のキャッツシアターで、ミュージカル「CATS」を観てきましたよ。

横浜のキャッツシアターは昨年の11月11日よりスタートしました。僕の出身地である神奈川県で初めてのキャッツシアター。とても行きたかったのですが、これまではなかなか時間が合わなかったのです。

キャッツは天才アンドリュー・ロイド・ウェバーが作り上げた、世界で最も興行的に成功したミュージカルの一つと言われています。

アンドリュー・ロイド・ウェバーについては2008年のニューヨークの出張の時の、オペラ座の怪人のブログでもふれましたよね。

このミュージカル「キャッツ」ですが、ロンドンのウエストエンドで1981年に、ニューヨークのブロードウェイで1982年に開催され、爆発的なヒットとなりました。

日本にミュージカルキャッツが上陸したのは1983年のこと。

なんと、もう26年も前なのです。

新宿西口の高層ビルの一角に、ねこの目を付けた不思議なテントが張られたのは僕も記憶にあります。

そういえば、現在の新宿南口の高島屋タイムズスクエアの場所にキャッツのテントが張られたこともありましたね。

僕は日本の劇団四季版を今回初めて観たのですが、イギリス版とは演出が似ているようで細かいところが違い、とても楽しめました。

ラム・タム・タガーやミストフェリーズの演技が控えめだったなあと思いましたが、それはそれで味がありますね。

ちなみに劇中の天才マジシャンのミストフェリーズの動画をYouTubeでみつけました。宜しかったらご覧ください。絵的にも視覚を楽しませてくれますよね。

個人的には、グリザベラが第1幕の最後、幕間の手前で歌う日本語の「メモリー」のプレビューは、本場と違う新鮮味がありました。

演出は色々と違いますが、日本語は、他の言語に比べて表現方法が多彩かつ複雑です。

この劇団四季版キャッツですが、もしかしたら私たちの日本人の文化には、この日本語版の方が評判が良いのではと思うほど優れていましたよ。

劇団四季の方たちが研究に研究を重ねたのだと思います。

そして、こちらの動画は第2幕のクライマックス。グリザベラが自分の人生を振り返って「メモリー」を歌う時のものです。

舞台のねこ達は、このグリザベラの「メモリー」の歌詞と歌唱力に共感し、長い間、老いた娼婦ねことして忌み嫌っていたグリザベラを、満場一致で今年のジェリクルキャッツに選ぶのです。

劇中、涙が出るほど感動するシーンです。

購入したこのパンフレットには、製作演出の浅利慶太氏が、こんな内容の文章を寄せられていました。

ミュージカルとオペラの違うところ。

オペラには、ミラノのスカラ座や、ウィーンの国立歌劇場で公演される超一流のものから、二流、三流の上演までが共存し得る。

しかしながら、ミュージカルの原則は「オール・オア・ナッシング」。

世界のどの都市で上演されようと、世界一流のレベルでなければ観客は納得しない。

ロンドンの成功も、ニューヨークの成功も、同じレベルに達した舞台表現が初めてもたらすものなのだ・・・・。

これには、観る観客側の文化度や、知的好奇心なども一緒に成長しなければなりませんよね。

僕はオペラもミュージカルも大好きですが、この言葉に、ものすごい納得してしまいました。

これからも観続けていくのだろうなあ。


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