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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

ニキビ跡に悩む痛みに強い人

イタリア出張記の途中ですが、クリニックの話もまたすこし書いておきましょうね。

先日、診療終了後。クリニックFのスタッフがふたり

「私たちにもサーマクールを打ってください」

と、お小遣いを貯めて(笑)やってきました。

サーマクールは高額機器の代名詞のようになっていますが、一度打つと効果が持続するため長い眼で見ると安上がりでもあるのです。

レーザークリニックはどこでも

「スタッフに人気のある機械が本当に良い機械」

という暗黙の了解があります。毎日施術前後の患者さんを間近で見ているわけですから、考えてみれば当然ですよね。

さて、この日僕はこのスタッフふたり続けて照射をしたのですが、おもしろいことがありました。

年齢も近いふたり。全く同じパワーで照射を始めます。一方は照射の度に痛みに顔を歪めて、見ていても可哀想なくらい。本当は首も打って欲しかったようですが、痛みに耐えられず断念することになりました。

このスタッフがサーマクールに求めているのは、たるみの改善だけでなく、アトピー性皮膚炎の改善もあります。

アトピー性皮膚炎の場合、掻き壊しにより皮膚全体が萎んだ風船のようになってハリ感が失われ、乾燥と共に全体的に皮膚の色が1~2トーン沈んだようなくすみが目立つ場合が多いのですが、サーマクールによってハリ感と保水力が徐々に戻り、それに伴い皮膚の色味も少しずつトーンが上がってくるのです。

もちろんサーマクールを照射する前に「皮膚の基礎工事」は必要ですが、ある程度土台を作ってしまえば、その後は年に1~2度のサーマクール照射と、日々のメンテナンスはスキンケアとビタミン導入で、確実に良い状態を維持していくことが可能となります。

同じ効果を求められるレーザー機器はなかなかなく、そのためサーマクールは大人のアトピーを患う患者さんから圧倒的な支持を得ているのです。

「ダーティネック」と呼ばれる首の黒ずみも、顔よりは時間がかかってはしまいますが徐々に良くなっていきます。(顔と首は代謝が違うのです)

アトピースタッフの照射を終えて、次はもうひとりのスタッフに照射を行います。

こちらは10代の頃からニキビとニキビ跡がずっとコンプレックスだった、というスタッフ。

クリニックFで、フラクセルやeCO2の照射を行い、ずいぶん凸凹が目立たなくなり喜んでいます。

全く同じパワーで照射を始めたところ、こちらのスタッフは多少の刺激は感じるものの、痛みの方は

「へっちゃら」

というかんじのようです。

パワーを徐々に上げていっても、大丈夫な様子。

高いパワーの方がより効果を狙える

・・・という側面は否定できないため、横で先ほどのアトピースタッフが羨ましそうにその様子を見ながら介助しています。

おもしろいことに、ニキビやニキビ跡で悩まれている患者さんは、サーマクールに限らずどのレーザーでも、「機器の痛みを感じづらい」という特徴があるようです。

これは逆に言うと「痛みを感じづらい」から、ニキビが悪化し、ニキビ跡になってしまう・・・ということもあるのでしょうか。

すこし似ているかもしれませんが、こうしてクリニックで日々皮膚の悩みを伺っていると、同じ疾患の悩みを持つ人には、性格の傾向にも似たようなところがあることに気付くことがあります。

特にニキビに悩む患者さんと、アトピーに悩む患者さんは、性格的に逆のベクトルを持っていることが多いように思うのです。アトピーは自己に向かうエネルギー。にきびは他者に向かうエネルギー。

皮膚を見れば、性格診断も出来るようにその内なるかもしれませんね(笑)。

 


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