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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

東京の蛍

おはようございます。

今日6月4日もクリニックFの診療日です。

今日は天気も良くて、汗ばむぐらいの陽気。

クリニックFにいらしてくださった患者さんには、冷たい飲み物をお出ししてから施術をしています。

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昨晩はふと思い立って、渋谷駅から井の頭線で20分のところにある、久我山ほたる祭りに行ってきました。

「蛍雪の功」を初めとして、蛍と日本文化の接点は多いですよね。8世紀の日本書紀にも蛍についての記載が残されています。

僕の記憶に残る蛍についての文章は、なんといっても高校生の時に文体が好きで、三島由紀夫とともに全集を読破した作家、谷崎潤一郎の代表的な作品のひとつ、「細雪」です。

大阪船場の旧家蒔岡家の4人姉妹(鶴子、幸子、雪子、妙子)を、日本の四季折々の文化とともに描写をした見事な文章。

中でも蛍の描写は秀逸でした。

僕が生まれ育った鎌倉では、子供のころから既に蛍は観ることができませんでした(最近復活しているようです)が、大学生の時に初めて信州で蛍を観て以来、蛍が出ていると聞くと、何となくそわそわして観に行きたくなってしまうのです。

ここ数年は目白の椿山荘で蛍を観ていましたが、久我山でほたる祭りが開催されているという情報を小耳にはさみ、今回初めて行ってきました。

場所は久我山駅近くの京王井の頭線の車両車庫。

富士見ヶ丘検車区のちょうど南側。

井の頭恩賜公園内にある井の頭池を源とする、神田川のほとりに蛍を放流するそうなのです。

カメラが良いものがなかったので、良い写真は撮れませんでしたが、大きなゲンジボタルが舞っている様に、歓声が上がっていましたよ。

谷崎潤一郎の頃とは風情が違うと思いますが、是非とも保存したい日本の風景のひとつですよね。

 


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