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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

銀河英雄伝説 Die Neue These

昨晩は神宮花火大会の夜。

世の中はお盆休みですね。

随分前に録画した銀河英雄伝説 Die Neue These (英語ではThe new thesis旧作に対して新説とでも訳すんでしょうか?)のアニメーションをついつい観始めてしまい、録画されていた24話まで一気観しました。

旧作は人生で何度か見返しているのですが、新説は初めてでした。

腐敗した民主主義国国家の若き将官と、天才的な統括能力を持ち、門閥貴族を一掃した若き新皇帝に率いられる帝国の戦い。

当時はスペースオペラと言われましたが、あたかも三国志かの様に、戦術、戦略、謀略、調略、政治手腕などそれぞれの能力に長けた人物が多く登場します。

原作は後世の歴史家が書き示したかの様に書かれていますので、歴史的な格言と共に、巧みな文章表現で描かれる世界観に魅力されました。

後に帝国皇帝となるラインハルトの、幼少時からの唯一の友にして最高の理解者である優秀な武官でもあった赤毛のキルヒアイスが、犠牲になって21歳にして突然亡くなってしまうシーンが23話に登場します。

「ラインハルト様、世界を手にお入れください」という最後のセリフは、涙無しには観られませんね。

本編の本を読んだ時も胸をうちました。

僕もリアル人生において、キルヒアイスみたいな友が欲しかった。笑。

このエピソードは、参謀であったオーベルシュタインが、キルヒアイスを特別扱いするラインハルトを、組織にNo.2を作るべきでは無いと進言した事から端を発しています。

後の争いの火種になると。

確かに能力が近い2人が創業した場合には、そういうケースもありますよね。

銀河英雄伝説は、田中芳樹が1982年11月 – 1989年7月に書いた全14巻(本編10巻+外伝4巻)の長編SF小説。

1952年生まれなので20代の終わりに銀河英雄伝説を書き始めたのですね。

キルヒアイスは本編10巻のうち、僅か2巻目で亡くなってしまいます。

作者も後にキルヒアイスを早く殺しすぎたとコメントしていましたが、小説はまさに昭和最後、アニメは平成初期の、スマホもネットもない時代の娯楽でした。

今でも社会に出る前の若い男子に読んでもらいたい本の一つ。

20年で100版以上の重版がなされてたそうです。さもありなん。


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