全てのゴルファーにとって、飛距離の誘惑は何にも変えられません。
もう10年近く前になりますが件の広告の試打会のクラブが葛西ロッテに来ていて、なんとなく手にとって打ってみたら凄く飛ぶんです。
高齢者向けかと思っていたけれど、広告は本当なんだなあと思って感激して、その場でドライバーからフェアウェイウッドまで5本注文して支払いをしてきたのです。
ところが数週間後に届いたクラブにびっくり。
全く別物だったんです。ショック受けました。
一回ラウンドで使いましたが、高いクラブの割に中古の買取も悪くて、結局売るに売れず、タンスの肥やしに。
畢竟、ウッドの良し悪しは、反発係数で決まります。
メーカーは完成した後に、反発係数の良いものと悪いものに振り分けて、良いものはプロや試打クラブに回すのでしょう。
日本はシックスシグマの概念が浸透していますから、製品は同じものと考えがちですが、考えてみれば僕の専門であるレーザー医療機器でも照射密度が綺麗に均一でなかったりしますし、いわゆるスーパーカーと言われる車両でもサーキットなどで数台乗り比べするとエンジンの吹け上がりなどに明らかなバラツキはありますね。
なんでこんなことを思い出したかって、先日ゴルフ医科学研究所のゴルフコンペでドラコンを取った人が、「実は試打クラブを使ってドラコンホールで打ってみたら、きっちり当たっていなかったのに飛んじゃったんですよ。」と発言していたから。
その後、ゴルフクラブは新製品が出ても飛び付かず、打ち比べて製品の精度の高いものを買い、大切に使う様になりました。
製品間の違いの方が大きいって事です。何事も学びですね。