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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

仏教が生まれた土地に来て夜に1人思う事

仏教が生まれた土地に来て夜に1人思う事。

インドの自然は本当に過酷です。

仏教が世界宗教となりえたのは、色即是空 空即是色と、身の周りの感覚やものは全てが空であると、価値観を限定する事無く多様性を許容したからなのでしょうね。

今から2500年前の釈迦の弟子達によって口伝された言行録が、数100年後に文字の発明により文字起こしされたのがお経ということになります。

発祥の地であるインドでは、仏教は前3世紀頃のアショーカ王を頂点に、徐々にヒンドゥー教に組み込まれてゆきます。

最終的には13世紀にイスラム教国であるデリースルターン朝、さらに16世紀からは同じくイスラム国家であるムガール帝国がインドを支配すると、ほぼ消滅するのです。

現在でも全インド内の仏教徒は1%以下です。

ヒンドゥー教も仏教も元はといえばバラモン教から発達した兄弟ですが、カースト制度が深く残るインドの土地ではヒンドゥー教の教えの方がより適していたのでしょう。

最近は下位カーストを中心に仏教徒が増えていると聞きましたが、まだまだでしょうね。

お経として言語となると、多くの解釈が生まれてきます。

長い年月をかけて、修行者だけが救われる上座部仏教が東南アジア(スリランカ、ミャンマー、カンボジア、タイ)へ。

信仰のみでより多くの人が救われる大乗仏教(顕教・密教)は東アジア(日本、中国、韓国、ベトナム、チベット、モンゴル)に伝わり、そのまま土着の文化と一致化して、アジア仏教圏を作り上げたと言えます。

これらの多くの仏教国が宗派を超えてブッダガヤに集まり再統合できるのがまた、仏教の寛容さなのかもしれませんね。

ちなみにインドと中国は現在あまり仲が良いわけではなく、中国人にはVISAを発行していないのだそうです。


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