こちらはサーマクールのThermageから。ビフォーアフターの写真。
応用範囲が広がっていますね。
こちらはサーマクールのThermageから。ビフォーアフターの写真。
応用範囲が広がっていますね。
おはようございます。
今日は4月23日。クリニックFの診療日です。
実は昨日、サーマクールを自分打ちしてみました。ちょっと顔の輪郭がすっきりしましたか?
昨日は、イスラエルはヴィーナスコンセプト社の最新痩身医療機器レガシーが日本に初上陸したのです。
この機種はRFとパルス状電磁場(PEMF: Pulsed ElectroMagnetic Field) を組み合わせた機器。
パルス状電磁場という言葉は聞きなれないかもしれませんが、いわゆる深部加熱機器。
もともと物理療法の領域で使用されてきましたが、ホットパックなどの表在性温熱剤よりも深部へ、さらに超音波よりも広い範囲に温熱効果をもたらす機器です。
連邦通信委員会(FCC)によって定められている医療目的の機器において、短波領域では三つの周波数が割り当てられています。
それぞれ、13.56、27.12、40.68MHzを中心とした波長。
パルス状電磁場は、電磁エネルギーの強度と組織の種類により組織吸収エネルギー量と温度上昇が決定されます。
RFとパルス状電磁場を組み合わせることによって、脂肪細胞が障害されると想定されている、摂氏45-47度に至るまでの組織の温度上昇速度を上げることが出来るのです。
こちらは25日に発売される僕の最新著作、「痩身を科学する」の1ページですが、こちらにも紹介させていただきました。
僕も注目してきた機器だけに、楽しみです。
********************************************
さて先月、全米皮膚科学会で滞在した米国中部の都市、コロラド州デンバーですが、街を歩く時間がありましたので、少しご紹介しますね。
デンバーの町中には、このような無料なシャトルバスが巡回していますので、自由に乗り降りできます。
ちょっと北に行くと、ホワイトハウスを模したコロラド州会議事堂があります。
街中にはオペラハウスもあります。
デンバーの出張あ決まった時に、すぐにオペラの題目を調べたのですが、現在開催中のカルメンとリゴレットは予定が合わず。
デンバーでは地ビールが沢山ありましたね。
ちょっとお店に入るとこの通り。見たことのないビールを観ることが出来ました。
昨日もサーマクールの取材がありました。
サーマクールも日本発売10年目を迎えましたが、依然取材も多く、美容医療機器としてはとても息の長い機器となりましたね。
これはひとえにサーマクールの開発コンセプトが画期的で、しかも進化をし続けてきたからだと思います。
リフティングを目的とした機器としては、他に振り替えができない機器であると言えます。
この機器は、どちらかというとフェイスリフトに近い機器で、3次元、すなわち立体的な構造を変化させるための機器。
僕も2002年より既に5台のサーマクールを購入し、かなりの数の患者さんを照射してきましたので、自分の照射方法にはこだわりがあります。
漫然と照射するのではなくて、顔の形状と、目標とした顔に合わせた照射方法を工夫することが大切だとおもいます。
ちょっと工学的な話をしますね。
サーマクールは、RF(ラジオ波)に属する6.78MHzの周波数を利用した電磁波によるたるみ治療器です。
RFを肌に利用する際に、最も大切なのはその深達度。
電磁波治療における深達度δは、以下の式によってあらわすことができます。
この際に分母にある要素が4つありますが、これらの変数が小さければ小さいほど、エネルギーが深く入るのです。
Π(円周率)とf(周波数=6.78MHz)には変化がありませんが、施術の時間経過とともに、大きく変化する変数があります。
それはσ(導電率)。
実際の照射時間では、RFを照射するとともに、皮下の血流が上がりますので、皮膚の導電率が下がります。
つまり、RFの皮下への進達率が上がり、RFのエネルギーが深く入ることになるのです。
このため、僕はサーマクールの施術時間を
1)肌全体に均一にマルチプル照射(皮下全体の導電率を下げるように)
2)引き上げたい方向にベクトル方向に、2次元的に照射(アンカリングメソッド)
3)ボリュームを減らしたい部位を、3次元的に照射(リフティング)
と、
前半、中間、後半と大きく三つにフェーズを分けて患者さんに照射しています。
これでサーマクールの照射結果が驚くほど変わりますよ。
出発前にひとつ、サーマクールのNEWボディチップについて少しお話ししましょう。
来たる6月2日、ANAインターコンチネンタルホテル東京で開催されるサーマクール発売10周年の記念講演会に講師としてお声を掛けていただきました。
座長はみやた形成外科・皮ふクリニックの宮田成章先生。
日頃より尊敬する先輩であり、レーザー工学理論の話も尽きない先生ですので、お会いするといつも機械の話で盛り上がってしまいます。
今回もサーマクールのユーザーがメインの会ですので、宮田先生にリードして頂きながらも、会場にいらしてくださった方々に少しでも役に立つ忌憚ない本音トークを繰りひろげられたらいいなあと思っています。
このサーマクール10周年の講演会は、現在ソルタメディカル社のCEOであるステファン=ファニングと共に、世界各国を回っており、日本が最終になるのだそうです。
ファニング氏は2007年にCEOに就任して以来、世界各国で会っています。
僕は最も初期の段階にサーマクール認定医の資格を取った医師の一人ですが、あれからもう10年も経つのですね。
感無量です。
サーマクールは現在3世代目の機器CPTが活躍中ですが、肌質を改善し、たるみを解消する機器としては10年経った今でもこの機器この技術こそがゴールデンスタンダードであり、他の追随を許さず揺るぎない地位を保持しています。
技術革新目覚ましい現代で10年トップの座を譲らないということは大変なことであり、技術的にも戦略的にも見事の一言に尽きます。
今回、今までサーマクールBODYとして使用されていた深い部位へエネルギーを配分するTotalチップを、顔に応用する治療法が提案されたため、こちらの臨床評価も依頼されました。
このTotalチップは2005年ごろにブライアンDゼリクソン医師らが
“Histological and Ultrastructural Evaluation
of the Effects of a Radiofrequency-Based Nonablative
Dermal Remodeling Device”
という論文にしていました。
サーマクールのチップは三つありますが、それぞれに色が分かれています。
Totalチップは右のオレンジの箱に入っています。
通常使用する青いチップとは構造も別です。
ちなみに左の緑の箱のものは、目元を治療するEyeチップです。
実際に皮下を加熱する実験をしてみると、通常のチップに比較すると加熱される容積が約二倍になります。
クリニックFでもさっそく施術を開始しましたが、特に下顎部分の引き上げ効果はより高く、ウルセラを照射するような感覚ですね。
自分でも照射してみましたが、加熱される領域が深いのが体感できますし、引き上げ効果もなかなかのもの。
二つのチップを組み合わせた新たなサーマクールの施術方法が提案できると興味深いと思います。
師走を迎えて、クリニックも忙しい日々が続いています。ありがたいことです。
ところで、なぜかこの季節になると普段にも増してご要望が増えるのが、サーマクールの施術です。
サーマクール自体の効果は数年間続きますが、大体一年に1〜2回施術ができると、肌をメンテナンスするという点においても、非常に効率がいいんですよね。
クリニックFには、そうしたことも良く御存知の「レーザー賢者」の患者さんが多いので(笑)、年末に
「あ、今年はまだサーマクール打ってなかった!」
とか
「年内にもう一回くらい打っておこう!」
という方が多数おいでになる、というわけです。
昨年11月に、痛くない「サーマクールCPT」がデビューして以来、今まで痛みに弱くて、この施術ができなかった人たちも、肌のタイトニングの施術が可能になったので、ますます人気の機種となっています。
何を隠そう。実は、ぼくも痛みに弱い人の一人。
サーマクールCPTのデビュー前は、サーマクールを進んで打つことはなかったのですが、最近はおなかに対極板を自分で貼って、鏡を前に、こんな風に自分打ちしています(笑)。
サーマクールを照射する時には、筋肉の走行を考えながら、どの部位を引き締めたらどのような顔になるのかを、常に考えて施術をするのですが、施術を自分で行うと、どの部位にどのようなパワーで照射すれば、どんな効果があるのかよりわかりやすい。
特に自分の顔に照射してトレーニングすると、照射して熱を感じている部位や、深さまでもが分かるので、より適切に施術ができるようになります。
また、どの部位がより痛みを感じやすいのかもよくわかるので、患者さんに対しても、痛い部位の施術を減らすことができますよね。
サーマクールをお持ちの先生には、自分打ち。
お勧めです(笑)。