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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:毛穴

毛穴に効くフラクショナル・レーザー

「アファーム」や「フラクセル」といった“フラクショナルレーザー”が、なぜ毛穴治療に効くのか?

これは、フラクショナル・レーザーを用いて肌に照射すると、まず照射部位に熱による組織の凝固層が形成されます。この部分は、変性したたんぱく質、いわば電子レンジでチンしたように一回り縮んだような状態になります。これにより、肌が15%程度収縮する。毛穴もその周りの皮膚も「縮む」わけです。これが第一に毛穴に効く理由です。

しかしながら、変性したたんぱく質の周囲は正常な組織があります。この正常な組織は編成部分を早く押し出そうとして、肌のターンオーバーが促進されるのです。つまり肌の入れ替わりが速くなる。加齢による毛穴の開き・緩みとは、加齢による肌の代謝=ターンオーバーの速度が遅くなることで生じるとも言えますが、それが改善されるわけです。これがフラクショナルレーザーが毛穴に効く第二の理由です。

さらに照射された皮下では熱によりラジカルが発生し、同時にヒスタミンなどの神経伝達物質を含む顆粒を細胞内に持つ肥満細胞(マストセル)が、顆粒を放出します。これが線維芽細胞を誘導し、皮下ののコラーゲンを合成するのです。肥満細胞は、僕の医学博士論文の主題の研究テーマでしたので、このあたりの最新の研究についてはアップデートしているつもりです。皮下のコラーゲンが新生するため、昨日のブログに書いたような、肌の内側の体積が少なくなるタイプの毛穴にも効果があるのです。これが第三の理由です。

僕のクリニックで、アファームを照射した直後の毛穴の変り方は、こうした症例を見慣れている医者でもちょっと感動ものです。

今後も、国内外の研究機関とこれらの追跡研究を行ってゆく予定ですので、またこのブログでもご紹介しますね。


究極の毛穴治療再び

レーザーの歴史を振り返ってきましたが、それらを踏まえてここで毛穴治療の話に戻りたいと思います。

僕が「毛穴治療」について取材を受けることが多くなったのは、先にも書いたとおり2003年頃からです。レーザーの専門医として当時毛穴治療に選択していたのは、MAXピールでした。毛穴治療に対して、「レーザー・ピーリング」という選択肢をとっていたわけです。

それから4年経ちますが、レーザーのトレンドもここ数年でがらっと変わりました。今、毛穴に対して最も効果を出しているのは、「フラクショナル・レーザー」です。毛穴に詰まった皮脂が盛り上がり、小鼻の上の黒いぶつぶつが気になる「いちご鼻」も、加齢によって毛穴が丸でなく楕円に広がり、オレンジの皮のようになってしまった「頬の毛穴」も、これでずいぶん改善されるようになりました。

写真は、小鼻に対してフラクショナル・レーザー「アファーム」を照射した「Before/After」です。左側が照射前。黒いぶつぶつと目立つ毛穴にアファームを打つと、右側=翌日にはこのように黒ずみもとれ、毛穴も引き締まり、照射前に比べてほとんど目立たない状態になっているのがおわかりになりますでしょうか?

AHAやBHAによりピーリング、スクラブや器具を使った吸引・圧出など毛穴に対するアプローチは巷に多々あるようですが、これらは毛穴の「掃除」は出来ても広がった毛穴を縮めたり、周辺の皮膚を若返らせることで毛穴を目立たなくさせることはなかなかできません。最近美容雑誌でも取り上げられているようですが、毛穴周囲の皮膚は加齢と共に凹むという現象が起きます。毛穴とその周辺の皮膚どちらにも一緒にアプローチできるのが、フラクショナル・レーザーの際立った特徴なのです。


究極の毛穴治療とは?

暑くなってきましたね・・

皮脂分泌も活発になり、毛穴の開きや黒ずみが気になる季節です。最近は女性ばかりでなく男性から毛穴をなんとかしたいというお問い合わせも多くなってきました。 日本人がこんなに毛穴について悩むようになるなんての昔は考えられなかったことでした。(乾燥肌で悩む人はいましたが) 食生活が変わってきたことや環境ホルモンの影響でしょうか?

僕自身は、毛穴を消すための「マックス・ピール」というQスイッチNd:YAGレーザーのカーボンを使ったレーザーピールに関わっていたこともあり毛穴の取材は、2003年くらいから国内外の雑誌より、多く受けるようになりました。

マックスピールはNdYAGというレーザーを使用するのですが、このレーザーの波長は黒いものに反応する性質があります。このレーザーはマイクロ秒と、ナノ秒の二種類のパルス幅が選択できるのです。

顔に塗布したカーボンでマイクロ秒のパルスで熱を生成し、ナノ秒(Qスイッチ)の波長でカーボンを破壊して、表皮を軽くピールしてゆくのです。非常に良いレーザーでしたが、回数を何度も繰り返しても深いアクネスカーには改善に限界があり、素晴らしい結果が出た症例が非常に少なかったのです。

今なら、米国レーザーの専門医としては、マックスではなくアファームを選択すると思います。毛穴を引き締め、黒ずみを除去する、しかも照射時間は約5分くらい。効果も翌日には明らかに分かりますし、すばらしいレーザーが開発されたものだと関心します。

毛穴治療についてもうすこし書きたい気持ちがありますが、毛穴の話に行く前に、まずは僕の専門であるレーザーについて詳しくその歴史を書いていきたいと思います。


CYNOSURE AFFIRM

フラクセルの進化版といわれているCYNOSURE社のAFFIRMのデモ機を使える機会がありました。会社のご好意で数日貸していただけたのです。

これが、スタイリッシュでなかなかかっこいいのです。アファームは針を打ち込むように表皮の一部を凝固させる方式をとりますが、青い色を顔に塗って光学マウスの原理を使用するスキャナ方式のフラクセルと違って、スタンプ状に肌に打ち込む形式です。

使用する波長も、エルビウムグラス(1550ナノメーター)レーザーのフラクセルとは違う、エルビウムヤグ(1440ナノメーター)のものです。前評判では、波長の関係上、アファームのほうが浅い部位(300マイクロメーターで、フラクセルの半分です)にしか届かないので、効果が弱いのではということでした。

ところが、実際にフラクセルを体験したことのある患者さん数人に施術をしてみると、非常に評判が良いのです。痛みはフラクセルより弱いし、青い色素を塗らないのが楽。効果もほとんど変らないと。

いやー、新しいクリニックで導入したくなっちゃいました。高瀬さん、スペシャルプライスを出してくれないですかね??


2004年ダラス米国レーザー医学会(ASLMS)での発表

米国は、ダラスで開催された米国レーザー医学会ASLMS
(American Society for Laser Medicine and Surgery)で発表をしてきました。

マックスピールという、毛穴の治療を行うQスイッチ+ノーマルパルスヤグレーザーを使用したレーザーピーリングの発表を頼まれたのです。
マックスエンジニアリング社の交通費およびホテル滞在費のスポンサードが付きました。

会場内はこんな感じです。
今年のトピックはなんといっても、フラクショナルレーザーという、肌に剣山状にレーザーを照射して、肌を入れ替える(リサーフェシング)という新技術。
学会会場はこんなところです。
ダラスのヒルトンでした。

特徴的な建物。

東海大学助教授の宮坂先生に会場でお会いしました。

会場内で、フォトフェイシャルを開発した物理学者であるシモン・エックハウスに会いました。

この米国レーザー学会では、MD(医師)以外の学者が多く集まるので学ぶことが多いのです。

この学会に招待してくれたマックスエンジニアリング社のヘイリャン社長と。

二人ともお酒が入っていて、満面の笑みですね。
夜にはサーマクールを販売しているサーメージ社協賛の招待講演が行われました。

アトラクションに参加しながら公演を待ちます。

待ち時間にはロデオに挑戦しました。

壇上にいるのはサーマクールの開発に関わったロバート・ワイス医師ですが、

2005年8月の第6回トータルアンチエイジングセミナーの打ち合わせで、日本でも再会しました。

ホテルはダラスのウェスティンに泊まりました。

綺麗なホテルでした。

 


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