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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:化粧品

ニキビ跡の治療を補助する 画期的な新型ビタミンC  

おはようございます。

今日11月27日(火)もクリニックFの診療日です。

 

クリニックFには引き続きニキビ跡のより効果的な治療法を求めて、全国各地はもちろん、時に海外からも患者さんがやってきます。

フラクショナルレーザーの進歩により、より現実的にニキビ跡が良くなっていくのを患者さん自身もご実感されますので、治療に通うのも楽しくなってくるようですね。

そうした姿を見ると僕も嬉しくなります。

フラクショナルレーザーによる治療は、肉眼ではほとんど見えない無数の穴を肌に空けていき、皮膚自体を若返らせていくという方法をとるわけですが、治療直後から穴がふさがるまでの間、何を皮膚に乗せて皮膚を保護するか、そしてどんな栄養を経皮吸収させるのか。

これは僕にとっても長年の課題でした。

○皮膚への刺激を考えると、ローションやクリーム、乳液よりもジェル・タイプが望ましい。

○そしてこのジェル基材に、ビタミンCやフラーレンといった皮膚の再生と抗酸化を補うものを有効成分として、皮膚に確実に効果のある量を均衡を図りながら入れたい。

○しかしながら、ジェルにビタミンCを入れるとアルカリに傾き、pHを弱酸性に安定させられない。

こうした課題がざっとあるわけですが、いずれのポイントをすべてひとつでクリアする、ということができなかったのです。

それが、今回すべてクリアできるジェルを製造・処方できるようになりました。

ご覧のように、爪が立ってきれいな器材です。

肌のコラーゲンを作るため、さらにニキビの原因を除去するために、高い抗酸化能力を持ち、コラーゲンの構成要素ともなるビタミンC(アスコルビン酸)が利用されてきたことはよくご存じだと思います。

ビタミンCは体内のタンパク質を構成するアミノ酸の1つであるヒドロキシプロリンの合成に必須であるため、これが欠乏すると組織間をつなぐコラーゲンや象牙質、骨の間充組織の生成と保持に障害を受けるのです。

コロンブスの大航海時代、船に乗って数か月経過すると、体から出血して死に至るという壊血病という病気が流行りました。

この壊血病(英: scurvy 独: Skorbut)を治療するために発見されたのが、レモンなどの果汁に含まれるアスコルビン酸(ビタミンC)でした。

スコルビックに否定冠詞のAをつけたというわけです。

アスコルビン酸の肌への効能は、

1.抗炎症、抗酸化作用

2.抗ニキビ作用

3.コラーゲン新生作用

4.抗しわ(細胞外マトリックス構築作用)作用

5.美白(メラニン生成抑制による)作用

6.テロメア遺伝子短縮化抑制作用

などととても多く、外用剤に配合したいファーストチョイスの原料なのですが、このアスコルビン酸は、安定しにくい物質で、様々な複合体や前駆体が化粧品に使用されてきました。

90年代には「アスコルビン酸グリコシド」という化合物が使用されました。

しかしながら2000年度の日本皮膚科学会で、アスコルビン酸を分離、活性化させるためのグルコシダーゼが人間の肌にはないことが指摘されます。ラットの肌にはグルコシダーゼがありますので、動物実験ではよい成績が出ていたのです。

その後2000年に入ってから、「リン酸型ビタミンC(APS)」という物質が注目を浴びました。これは(VC-phoshate Na)というもの。真皮層に入る際に、リン酸基が外れて活性化しますので、ニキビの肌の治療に非常に効果がありました。現在でも使用している施設があるようですが、ナトリウムやマグネシウムを含んだ、化学的には塩の形をしているため、乾燥感が強いのです。

この弱点に注目したのがAPPS(VC-phoshate Palmitate Na)や、VCP-IP(VC-phoshate isopalmitate Na)のような脂質エステル化したビタミンCです。上記のAPSに飽和脂肪酸であるパルミチン酸を加えたものがAPPS。上記のAPSに飽和脂肪酸であるイソパルミチン酸を加えたものがVCP‐IP。というわけです。

しかしながら、これらの器質も安定性が悪かったり、ナトリウムを含むために処方が難しかったりしました。

これを改善したのが新型ビタミンC。

ビタミンCの器質をグリセリン構造としており、クリニックFでもテストをしてきたのですが、これが器材としては非常によいのです。

すでに何人もの患者さんにお使いいただいていますが、結果は上々。ニキビ跡の患者さんだけでなく、マドンナリフトでアンチエイジングを図りたい方や、RF系の機器を使用されているアトピー性皮膚炎の方などにも好評を頂いています。

 


フラーレンがGoogleに

今日のグーグルのトップページを見ていたら、グーグルの真ん中のOが「フラーレン」になっていました。

今日はフラーレンが発見されて、25年なのだそうです。

フラーレンは、クリニックFでも使用している抗酸化剤。

今年のマイアミでの米国皮膚科学会(AAD)の僕の3つの発表もフラーレンとレーザーについてでした。

多分今日限定ですが、綺麗なアニメーション入りですので、よろしかったら見てください。


肌内部のコラーゲンが減っている?

クリニックで患者さんと世間話をしていると、その延長でよく聞かれることに、「コラーゲン」についてがあります。

「コラーゲン入りサプリメント/化粧品は効くのか?」

とか

「水炊きやすっぽんを食べると、コラーゲンはほんとに増えるのか?」

とか

「そもそもコラーゲンって年をとると、どうしても減ってしまうもの??」

・・・etc。

コラーゲン入りサプリメントや化粧品についての話は、その道の専門家にまかせるとして(笑)

レーザー専門医としての僕の意見なのですが、肌のコラーゲンが減っているという状況を分かりやすく説明すると、

「加齢によりコラーゲンの原材料となるアミノ酸が減ってしまっている」から

ではなく、

「原料は豊富にあるけれど、コラーゲンを生産する皮膚細胞内の工場が怠けている」から

なのです。

肌の下のコラーゲンを増やすためには、肌の中のコラーゲンを作り出す線維芽細胞を何らかの形で刺激して、コラーゲンを合成させる経路(細胞内の工場)を働かせるしかないのです。

ここ数年の論文では、どの波長のどの光が、肌の中でコラーゲンやエラスチンを実際に増やすのか検討されていますし、実際にそのメカニズムが解明されつつあります。

コラーゲンやエラスチンを増やすレーザー光治療を繰り返して行うと、肌の中がしっかりと充実するので、頬の位置が高い、より若い時の顔に近づくのがわかります。

レーザー・光治療器は、光という電磁波の力によって肌の下のコラーゲンを作り出す線維芽細胞を活性化する、唯一証明された、最も有効な手段なのです。

言ってみれば、怠けて眠りこけている“工場長”をまばゆいレーザービームを当てて覚醒させ、きちんとこつこつ働くようお尻をたたく役割を果たすのです。


香りのハーモニーを楽しむクリーム

クリニックFの新クリームであるAF(アロマフラーレン)クリームのパンフレットができました。

このクリーム。

強力な抗酸化力と保湿能力を併せ持った高機能コスメ。

クリニックFでも大人気だったナノラディエンスクリームの後を継ぐだけあって、フラーレンをベースにした処方にはこだわったのですが、

今回は、クリニックFに勤務しているプロのアロマセラピストたちに、香りの処方をお願いしました。

香りは時間とともに蒸発してしまいますが、そのスピードはエッセンシャルオイルの種類によって違います。

香りは

①立ち上がりが早く、すぐに消えてしまう、香水の第一印象を決める「トップノート」

②持続力があり、最後まで余韻を残す香りである「ベースノート」

さらに、

③二つを調和させる「ミドルノート」

・・・この3つの「ノート」から少なくとも1種類ずつ加えるのが理想的だと言われています。今回のAFクリームも、特に「ミドルノート」と「ベースノート」のエッセンシャルオイルにはこだわりました。

AFクリームを使用すると、ラベンダーのほのかな香りに気づきますが、すぐにゼラニウムとローズのオイルから出るゲラニオール系の香りに変化し、さらに「熟成した落ち葉の香り」といわれるパチュリの香りが加わります。

ご存知の方も多いと思うのですが、「ベースノート」にパチュリとフランキンセンスがあると、ゲラニオール系の花の香りとハーモニーになって、堪能的な香りに変化するのですよね。

さらに、最近気づいたのですが、クリームを作成してちょうど2週間ぐらいすると、ローズの熟成された、ブレンドに特有の香りがするのです。

値段も10,500円と、ナノラディエンスクリームの価格を大幅に抑えることができました。

宜しかったらお試しください。


新外用剤ついに完成

院内で作成するクリーム状の外用剤=アンチエイジング&美白クリームの処方がやっと決まりました。

リポフラーレンを主成分に、医療的処方を僕が決め、そこにプロのアロマセラピストでもあるスタッフがブレンドする精油の処方を決め、そのバランスを取るのにだいぶ時間がかかってしまいましたが

時間がかかって苦労した分、とても良いものに仕上がりましたよ。

これで、①ローション、②ジェル、③クリーム・・・スキンケアに必要な基礎化粧品は、すべて院内で患者さんの数に合わせてその都度作れることになりました。

とてもフレッシュな状態でお渡しできるので、嬉しいですね。

僕が写真で手に持っているのは、今回クリームにブレンドされた精油たち。

■ローズ

■パチュリ

■トゥルーラヴェンダー

■フランキンセンス

■ゼラニウム

この5種類です。

女性だけでなく男性にも

「お! 良い匂い!」

と言ってもらえる香りに仕上がっています。

早春まではこの処方で。その先はまた季節に合わせて変えていきます。

価格は、10,500円でご提供させて頂けることになりました。

名前は、「AF(アロマフラーレン)クリーム」。

わかりやすいでしょう(笑)?


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