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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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フラクセルとサーマクールの併用

現在、美容先進国の米国で、最も効果的な施術は、フラクセルとサーマクールの併用療法だといわれています。

「サーマクールで皮下組織まで熱を加えてリフトアップとコラーゲンの再構築をはかり、

フラクセルで表層の肌をすこしづつ入れ替えてゆく」療法なのです。

僕は2007年4月の、第27回米国レーザー学会(ASLMS)で、 「サーマクールとフラクセルの併用療法による若返り療法」 「The Treatment of Photo damage and Facial Rhytids Utilizing Fraxel (1550nm Erbium Glass Fractional Laser Resurfacing) and Thermacool TC (Monopolar RF) in Japanese Patients (原題)」の演題を提出し発表してきましたが、当時、アジア人における併用療法の演題は、初めてでした。

一般に白人に比べてメラニン色素の多い日本人は、レーザーの出力を落とさなければならず、適切なパワー設定が難しく、ましてやIPLなどに比べてアグレッシブな設定のフラクセルとサーマクールを併用するのは、難しかったのです。

僕はサーマクールの最も初期のユーザーの一人です(いまでこそ、数が多くなってしまったサーマクール認定医も、僕の頃は英語でトレーニングを受けました)し、フラクセル理論が世界デビューした2004年のダラスのレーザー学会、フラクセルが日本に初めて上陸した2005年のどちらにも立ち会いましたので、どちらの機種にも思い入れがあります。

ちょうど今月1日から5日まで、米国皮膚科学会(AAD:The American Academy of Dermatology)がテキサスのサンアントニオで開催されています。僕は日本の学会の講演依頼があったため、今年は行けなかったのですが、新しいレーザーの発表は、この学会か、毎年4月に行われる米国レーザー学会(ASLMS:American Society for Laser Medicine & Surgery)でデビューすることが多いのです。

来年度のレーザー治療トレンドのために、参加者に連絡して、情報を収集しておきます。


日本臨床皮膚外科学会

今日は東海大学形成外科 宮坂准教授のお招きで、新宿文化クイントビルで開催される、日本臨床皮膚外科学会の教育セミナーの講演に呼んで頂いています。

この学会は、学会後に行われる学会認定・専門医試験のための予備セミナーも兼ねており、僕も専門医試験問題を作成し、事前に提出しての講義となります。

僕は医局人事で都立病院に勤めていた3年間に、都立看護学校の講師を兼務していたことがあります。

あの時は講義の後に問題を作ったので、良かったのですが、逆に試験の問題を作成した後に講義をしてしまうと、どうしても講義中に試験問題を意識してしまうのですよね(笑)。

では、これから行ってきます。

しかしすごい雪だな・・・。車、大丈夫だろうか。


四季とレーザー

レーザー/光治療器を扱う医者は、ひとりひとりの患者さんが、四季の中でどの季節に自分のクリニックに初めて来たのか、そしてそれに対し今の季節はどう違うのか、常に念頭に置き対応できるよう準備しなければならないと思っています。

レーザーの先進国はアメリカである、とは皆共通の認識ですが、レーザーの打ち方に関しては、アメリカの打ち方をただ真似ても日本でそのまま応用は効かないのです。

なぜなら、日本には四季があるから。

日本では、春先に来た患者さんの肌は、梅雨→盛夏→初秋→初冬→厳冬・・・と季節を通して劇的に変化します。気温と湿度が一年を通して大きく変化することが一番の理由でしょう。

医者はこの季節の変化に応じて、レーザー/光治療器のパワー設定を変えたり、使う機種を変えたりしなければならないのです。

たとえば春に来た患者さんにオーロラSRを照射するとします。

梅雨から夏にかけて、この患者さんへの適応照射パワーは少しずつ上がっていきます。気温と湿度が上昇カーブを描くからです。

秋頃には、SRをSRAに変えられるくらいに肌は調子を上げていきます。

しかし年を越し、厳冬の1月2月を迎える頃には、一度パワーを弱くするか機種を弱いものに一度戻す・・・といった選択が必要になるのです。

そしてここで様子を見て、改めて適正機器の選択をもう一度再検討する方が良い。

これはアメリカの医師やレーザー会社からは学ぶことができない、日本独自の環境と市場を念頭に置いたテクニックです。皮膚とその皮膚を取り巻く環境がアメリカと日本では全く違うのです。

結果をなかなか出せなかったり、患者さんの満足度が低かったり、また火傷や事故を起こすクリニックというのは、もちろん技術自体が未成熟な場合もありますが、こうした

「日本でレーザーを扱うときには四季を意識せねばならない」

という、日本独自の視点を持っていない医師が担当している事も、その原因のひとつにあるかもしれません。地域によってもパワー設定・レーザーの選択は異なってくることでしょう。

気温と湿度を考えただけでも、北海道と九州で同じでいいわけはないですもんね。

これまでは講演に呼んでいただく場合、医療経営について話をすることが多かったのですが、今後はこうした話もドクター向けにしていく機会があったら、と思っています。


にんにく注射

よく野球選手やサッカー選手が

「にんにく注射」

と呼ぶそれは、

アリナミンというビタミンB群を成分とするアンプルを加えた注射のことです。

特ににんにくにも含まれるビタミンB1の効果により肝機能を強化するので、滋養強壮に威力を発揮するのですね。

これが独特の匂いがあり、その匂いがにんにくと似ていることから

「にんにく注射」

呼ばれることになったわけです。

クリニックFの「メガビタミン点滴」がとても患者さんに評判良いのですが、これにはアリナミンは敢えて加えず、ビタミンCとアミノ酸のみにしています。

アリナミンを加える必要がないほど強力なものなので、必要がない、アリナミンはクサイしイヤだろう、と判断したのです。

しかしこれが不思議なもので

「効果はスゴイと思うんだけど、なんだかあのクサさがないと気持ち的に物足りないのよね」

「あのクサさが良かったから、“にんにく”も加えて欲しい」

という患者さんが出てきたのですよ(苦笑)。

「でもメガビタミン点滴に、“にんにく”まで加えたら、パワフルすぎて眠れなくなるかもしれませんよ。クラクラするかもしれませんよ。」

と僕が言っても、

「クラクラするほどパワフルな方がいいじゃない!」

と言われてしまいます。

そこで最近はオプションで、“にんにく”も加えることになりました。

メガビタミンにんにく点滴。

御興味のある方は、一度ぜひ。


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