世界三大ピアノコンクールというのをご存知でしょうか?
「チャイコフスキー国際コンクール (ロシア)4年ごと」
「ショパン国際ピアノコンクール (ポーランド)5年ごと」
「エリザベート王妃国際音楽コンクール (ベルギー)数年おき」
をさすのですが、第16回。
本年のチャイコフスキー国際コンクールでピアノ部門で第2位をとった、藤田真央君の特集された月刊ショパン。
届きました。
永久保存版にします。
僕自身はピアノを弾くのもあって、その層の厚さをそれなりに知っているつもりなのですが、特に近年のコンテスタントの技術向上は目覚ましく、世界三大コンクールでのピアノ部門で入賞は、日本人コンテスタントとしては数十年ぶりの、まさに世界に誇るべき快挙だと思います。
クラシックファンは、今真央君の話題で持ちきりです。
真央君の生演奏はなんども聴いてきたのですが、一度聴いたら、まさにその虜になってしまいます。
すぐに次が聴きたくなる。
僕は先週木曜日オペラシティで聴いたばかりですが、明日も銀座のヤマハに聴きに行こうと思っています。笑。
おそらく両利きだろうと思われる、左右の指が独立して動く高い技術を持っているとともに、押した鍵盤上で、止める指の位置もそれぞれの指をミリ以下で調整しているんではないかなあと。
その芸術的なセンスも秀逸なのです。
医学解剖学的には、5指を伸ばす筋肉は、伸筋と呼ばれていて、これらは前腕の中にあります。
人差し指から小指までを同時に伸ばす筋肉を総指伸筋と言い、ものを掴んだりする際に、指が独立して動きにくいように腱間結合されて、繋がっているのです。
ただし、親指と人差し指、そして小指は、独立した伸筋を持っていますので、それぞれを単独で伸ばすことができる。
つまり、中指だけ、もしくは薬指だけを伸ばすことは解剖学的には本来不可能な動きで、これらは幼少時よりピアノやヴァイオリンなどで、数限りない訓練をしてきた人だけが可能な指運動なのですよね。
僕も非常勤医師を採用する際などに手術手技をみたり、音楽演奏をみる際に、特に薬指の動きに注目するのですが、薬指を自在に操る人は、間違いなく器用ですね。
チャイコフスキー国際コンクールで、僕が記憶に残るピアノ部門入賞者は、1998年の第一位デニス・マツーエフ(ロシア)です。
デニスのラフマニノフピアノ協奏曲第三番は、賞をとった後に、一度サントリーホールで聴いたことがあるのですが、あまりに衝撃で、しばらく座席から立ち上がれませんでした。
ピアニストが賞をとったまさに旬な時期に演奏を聴くことができるのは、まさに僥倖の至りですね。
こちらのデニスのCDは、ホロビッツの名盤を超えた唯一の音源だと僕は思っています。
でも、藤田真央君なら、これを超える演奏ができるかもしれないなあと、密かに思っているのですよね。
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藤本ミュージックアカデミー主催
「音楽は名医」 第一回 セルゲイ・ラフマニノフ編
脳の活性・ホルモンの分泌に有効なこと、それは音楽をライブで聴くこと
企画・指揮 藤本幸弘(医師・医学博士)
第一幕
スペシャルトークショウ
「クラシック音楽をライブで聴くことにより脳に何が起きるのか」
(医学博士:藤本幸弘 トークゲスト:元宝塚歌劇団宙組トップスター 和央ようか)
第二幕
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番 作品18 ハ短調
指揮:藤本幸弘
ピアノ:国内外で活躍中の男性ピアニスト(当日発表)
東京オーケストラMIRAI(創立5年目の新進気鋭の新しいプロオーケストラ)
https://eplus.jp/sf/detail/2986790001-P0030001P021001