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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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話題になった本

おはようございます。

クリニックFの診療日です。

昨日は「祝賀御列の儀」パレードが行われましたので、クリニックFの周りは一都三県から集まった警備の方々が沢山いました。

今日は少し落ち着いた感じですね。

本

週末に読んだ二冊の本。

どちらも話題になった本ですよね。

麹町中学校はまさにクリニックFの学区内の公立校なのですが、日本の教育がこう変わるべきではないかという素晴らしい本ですね。

「美術、音楽、体育はそれぞれが人生の趣味であり糧になるので、点数評価すべきではない。」というのが心に響きましたね。

僕も中学校教育のために、体育が嫌いになりました。

AIについては万能感ばかりが議論されますが、所詮は機器です。

弱点を知っておき、AIに潰されない職業を選択するのも大切だなあと思いましたよ。


「音楽は名医」コンサート秘話 その4

「音楽は名医」コンサート秘話 その4

2018年9月末。

クリニックFは12年診療を行ってきた麹町のオフィスを引き払い、お隣の町 半蔵門に引っ越しをしました。

移転に際してはレーザーを始めとした電子機器がとにかく多かったので、専門の輸送手配なども今思えば大変でしたね。

新しいクリニックでなんとか診療は始められましたが、細かい調整などもあり落ち着くまでに半年ほどかかったと思います。

スタッフの希望通り、オーディオシステムは各部屋毎に切り替えられるようにしました。

院長室、診療室、各施術室、受付、スタッフルームで独自にON/OFFを切り替えられるようにし、ボリュームの調節もでき、かける曲も各部屋で選択できるようにしたのです。

また、受付には大画面のモニターも設置し、DVDやブルーレイなども流せるようにしました。

オペラや映画、コンサート映像も流せるとこれには僕も賛成で、患者さんも施術前後とても楽しんでくださるようになりました。

映画の話で盛り上がることもあり、思いがけずカンバセーションピースとしても役に立つことがわかりました。

DVDは家から持ち込んだものが日増しに増えていき、ちょっとしたライブラリー状態になっていきました。

クラシックばかりがBGMで流れていた麹町にいた時よりも、スタッフは楽しそうです。

とはいえ、前回の僕のブログを読んだスタッフに、昨日言われたのですが、「あんなこと言いましたが、実際に10年以上もほとんど聴いたことが無かったクラシック音楽を聴かされて、今では演奏が素晴らしい演奏かどうか、すぐに見分けがつくようになりましたし、耳が養われたのは感謝しています。」と。笑

現在のクリニックFのライブラリーには、ロックやポップスのミュージックビデオがいつの間にかスタッフより持ち込まれ・・・

数回に一度こんな映像が流れるようになったのです。

まさか、自分が院長を務めるクリニックの受付で、オアシスを聴く日が来るとは!

以前外国人の友人とばかり行った都内カラオケ屋さんで、オアシスの「Don’t look back in anger」を皆が大盛り上がりで熱唱するのを見たことはありますが、白衣を着て聴くのはまた違う感覚ですね。

ちなみに僕自身は以前にも書いていますが、歌を聴いても音符や音階にばかり気を取られ、歌詞が耳になかなか入ってきません。

僕からすると、中でもオアシスのようなバンドは、リズムと歌詞が際立ち、それに対しメロディとハーモニーが薄くなるので、このジャンルを聴きながらでは仕事が捗らない。

ところがスタッフに聞くと、いやいやクラシックの方が仕事は捗りません、オアシスの方がやる気も出るし仕事も捗りますよと。

ただ、これはBGMとして、音楽の使い方なのかもしれません。

人間が集中するためには、無音という状態はすごく不快です。

以前録音ルームの無音室に入ったことがあるのですが、あれは長くいたくないですね。

ちょうどコンピュータのメモリを、メインの仕事でどれだけ使うかによって、音楽が聴ける脳の部位と余力が変わるということなのかもしれません。

僕自身もロックもハードロックも聴きますし、合同会社ユニバーサルミュージックでCDを編纂しているぐらいジャズは好きです。

カラオケで歌うのも好きです。

ロックやハードロックは高速道路運転の時はいいですよね。

Deep Purple – Highway Star なんて昔よくかけていました。

普通の運転ぐらいならロックや歌詞のあるジャパニーズポップスで良いように思います。

運動能力は、大脳というより、小脳をメインに使いますので、運動に合わせたリズムがある曲にするのは良いのだと思います。

僕のクリニックでの仕事は大きく、

1)レーザーを照射したりする手技

2)論文や本などの文字を書く

3)企画や研究の発想をすること

に分かれますが、つい先日までは

4)ワインのソムリエ試験のために記憶すること

というのが含まれていました。

考えてみると、手技をしているだけであれば、BGMはなんでも大丈夫。

反対に文章を書く時、研究発想する時は、曲を選びますね。

ジャズでもクラシックでも曲だけを聴きたいのか、それともBGMとして脳を活性化するために聴きたいのかによって変わるのかもしれませんね。

以前ブログにも書いたのですが、僕は論文を書くときに決めて聴いている音源があります。

アイザックスターン(ヴァイオリン)&ユージンイストミン(ピアノ)83年録音の、べートーヴェン作曲、ヴァイオリンソナタ第五番「スプリング」と第九番「クロイツェル」の二曲が入ったCDです。

もともとスプリングとクロイツェルはベートーヴェンのヴァイオリンソナタを代表する曲ですが、この演奏には、二人の演奏が全く危なげがないというか、非常に端々としていて、曲に聴き込んでしまうということがないのです。

お勧めです。

クラシック音楽演奏を生業としていない普通の人はバロックの音楽とかが良いのでしょうかね。

但し、二曲を聴くためにCDをかける時は、ハイフェッツなどの他のヴァイオリニストの演奏の方が、抑揚があって、断然いいのですよ。

特に最近、耳に聴こえない2万ヘルツ以上の音源を流すシステムを作っている企業と付き合いがあり、クリニックFでも3階の受付と診察室、6階の院長室にはその機器を置いています。

耳に聴こえない音も含め白神山地の、神主さんしか入れない場所の音源を流しているのです。

森林浴や海水浴がなぜ気持ちがいいのか?僕はこうした耳に聴こえない音源が含まれているからなのではないかと思うのですよね。

感覚の鋭い人は、クリニックに入った瞬間に、これはなんですか?と聞いてくれますね。

これだと音楽の好き嫌いを選ばないので、いいですよね。

今書いた超高音域の音源や、20ヘルツ以下の振動も人間は耳ではなく肌の感覚受容器で聴いています。

こうした音源はストレスや過緊張の解消にとても効果的であることは医学的にも検証されていますので、健康維持やアンチエイジングにはとても良いです。

こうした音源は通常のスピーカーやイヤフォンでは聴けません。

ライブ音楽空間や舞台芸術では、肌で聴くことができるますので音楽を生で聴くというのは健康にも良い事なのですよね。

そして、この頃もうひとつ今回のコンサート構成を考えるきっかけとなることがありました。

その5につづく

コンサート

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藤本ミュージックアカデミー主催
「音楽は名医」 第一回 セルゲイ・ラフマニノフ編
脳の活性・ホルモンの分泌に有効なこと、それは音楽をライブで聴くこと
企画・指揮 藤本幸弘(医師・医学博士)
第一幕
スペシャルトークショウ
「クラシック音楽をライブで聴くことにより脳に何が起きるのか」
(医学博士:藤本幸弘 トークゲスト:元宝塚歌劇団宙組トップスター 和央ようか)
第二幕
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番 作品18 ハ短調
指揮:藤本幸弘
ピアノ:国内外で活躍中の男性ピアニスト(当日発表)
東京オーケストラMIRAI(創立5年目の新進気鋭の新しいプロオーケストラ)
https://eplus.jp/sf/detail/2986790001-P0030001P021001


マーラーの交響曲第8番

先週マーラーの交響曲第8番を聴いてきました。

演奏に大オーケストラと8名の独唱、さらにいくつかの合唱団が必要で、約1000人のキャストを擁するため、千人の交響曲と呼ばれる曲です。僕はこの曲を実際に聴いたのは人生2度目。

なかなか聴くことができない曲です。

マーラーはこの曲の初演の8ヶ月後に、50歳で亡くなりました。

まさに今の僕と同世代。

「交響曲第8番は人生最大の作品で、まさに大宇宙が響き始める様子。

もはや人間の声ではなく、運行する惑星であり、太陽です。」と書簡に残したことも知られています。

マーラー自身は千人の交響曲という副題は嫌悪していたようですが、この曲の壮大さを、まさに表現していますよね。

この交響曲は大きく二部に分かれていて、

第1部は賛歌「来れ、創造主なる聖霊よ」

第2部はゲーテの『ファウスト 第二部』から最後の場

という展開です。

ゲーテが生涯をかけて書き上げた物語、「ファウスト」を題材にした作曲家はベルリオーズやシューマン、リスト、グノーなどとても多いです。

国際学会周遊記でも何度か触れています。

http://clinic-f.com/blog/…

哲学、法学、医学、さらに神学まで研究しつくし、全ての学問を極めた老ファウスト博士が、悪魔メフィストフェレスと契約をしてまで求めたもの。

それは自らの若返りと女性との交わりでした。

マーラーはこの曲でファウストを「女性の愛をヴァルハラへ導く浄化作用」のモチーフとしていて、この作品を年が離れた妻のアルマに捧げているのですよね。

マーラーが自分の曲を他人に献呈したのは最初で最後だったのだそうですが、何かの思いを伝えたかったのでしょうか。

グスタフマーラーについて語ることはたくさんあります。

僕の初めてのマーラー体験は、高校生の時に聴いた交響曲第1番の「巨人」。

マーラーに嵌って、鎌倉図書館で順番にLPレコードを借りて、せっせとテープにダビングすることをしていました。笑。

ところがマーラーの交響曲は実際にリアルで聴いてみると、テープに入っていない音が聴こえる気がするのです。

多くの楽器が反響して倍音を作り上げているのでしょうか?

特に第8番は、旋律というものがあまりなく、ハーモニーで展開してゆきますので、リアルで聴くことがもっとも楽しむコツなのだなあと、改めて感じた次第でした。

こうした人生経験も、3月2日のクラシックコンサート企画につながってゆくのですね。

音楽_1

音楽_2

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藤本ミュージックアカデミー主催
「音楽は名医」 第一回 セルゲイ・ラフマニノフ編
脳の活性・ホルモンの分泌に有効なこと、それは音楽をライブで聴くこと
企画・指揮 藤本幸弘(医師・医学博士)
第一幕
スペシャルトークショウ
「クラシック音楽をライブで聴くことにより脳に何が起きるのか」
(医学博士:藤本幸弘 トークゲスト:元宝塚歌劇団宙組トップスター 和央ようか)
第二幕
ラフマニノフ ピアノ協奏曲第二番 作品18 ハ短調
指揮:藤本幸弘
ピアノ:国内外で活躍中の男性ピアニスト(当日発表)
東京オーケストラMIRAI(創立5年目の新進気鋭の新しいプロオーケストラ)
https://eplus.jp/sf/detail/2986790001-P0030001P021001


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