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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:肝斑

MAXトーニング

Spectra VRMⅢを、スタッフの肌に照射しているところです。

肝斑はもちろん、日本人に多い黄味がかった肌にぼんやり出ているシミに大変効果がありますね。ピーリング効果や産毛の脱色効果もあるので、肌自体のトーンが上がり、つるっとします。

感触的老化にも効果があると言えるでしょう。

すでに院内では人気の機器となりつつあります。

良い写真も撮れていますし、今後が楽しみですね。


肝斑、モザイク、Spectra VRMⅢ、C6

韓国のルートロニック社の新しいレーザー機器がクリニックFに導入されました。

ルートロニック社社長のヘイアン氏は今でこそ上場企業の社長になってしまいましたが、昔からの友人です。エール大学を卒業した彼は英語が堪能で、僕の英語の先生の一人です。今回、二つの機器が彼の好意によってクリニックFに導入されたのです。

ルートロニック社はJMECが長いこと国内ディストリビュートをしてきましたが、本年より日本支店を作ることで独自の販売路線を考えてゆくようです。社長の選別などがいま行われています。

昨日は韓国から技術者が一人、国際線で明るい時間にクリニックにやってきて、機械を組立て、帰るときには暗くなってしまいました。

この写真はフラクショナルレーザー、「モザイク」。今までも雑誌や僕のブログでも登場してきましたが、事実上の日本での初上陸です。

機器は後ろのフラクセルに比べて、ちょっと小ぶりですが、実際に照射してみると、ビームモードは同じパワーのフラクセルと比較するとわずかに太い。この違いがどういった治療効果を及ぼすかは、これから検討が必要ですね。


こちらはもう一台同じく日本に初上陸になる、マックスピールの名前で有名なSpectra VRMⅢです。

VRMⅡが世に出てから約4年の歳月が経ちましたが、いよいよ新しいバージョンが登場です。

この機器を使用すると、より効果的な、マックスピールⅢの施術ができるのです。

さらに、この新しい機器を用いたVRMⅢトーニングという別の施術のプロトコールで、いよいよ肝斑治療がクリニックFで可能になります。韓国ではこの機器を使った施術で、肝斑の改善率は100%であったと発表する先生もおり、僕もこの施術方法には研究段階でも協力しただけに、非常に興味があります。

同種のHOYAコンバイオC6というレーザーも国内での販売が決定しており、こちらの上陸を待っていたのですが、先にルートロニック社製品が届いてしまいましたね。

今まで肝斑に悩んでいた数名の患者さんに今日から施行していますが、評判は上々です。来年のレーザー学会の発表演題にしようかと、いまから考えています。


肝斑をビタミン点滴で治す

肝斑に悩んでいる人に対して僕が注目しているのは、以前ブログにも書いたメガビタミン療法です。

末期癌と診断された御家族を持つ知人がいて、なんとか力になれないものかとあれこれ調べ始めたのが最初なのですが、実際に先月からその彼は主治医の了解を得て大量のビタミンC(画像)投与を始めたのです。

抗がん剤治療と放射線治療を平行して行っていますが、放射線治療の副作用が主治医も驚くほど出ていないのだとか。また御本人も非常に手応えを身体で感じているようです。もちろんこれからまだどうなるかわかりませんし、経過を見ていく必要はありますが、調べれば調べるほどに健康な人ほどその健康を維持していくためにこの療法は効果があるのではないか、と思うのです。

老化とは酸化と糖化であると言われています。グルコース(画像はこの著作より)に化学構造上そっくりなビタミンCの血中濃度をあげることで、酸化も糖化も防ぐことができるのです。飲むのでも塗るのでもなく、血中に高濃度のビタミンCを入れていくことで、ビタミンCの活性酸素除去作用によってしみの出現や癌の予防にもなります。同時に副作用?として透き通るような白い肌が手に入ります。

また量を調節して応用しレーザーと併用することで、肝斑やニキビ、アトピー性皮膚炎の治療にも効果を発揮することでしょう。

プラセンタ注射(点滴)やにんにく注射などをクリニックに導入することには全く食指が動かなかったのですが、2008年はひとつ新しくビタミン点滴療法をメニューに加えても良いかなと考えています。

現在レシピを研究中ですが、普段はとることのできない20種すべてのアミノ酸を加えたメガビタミン・アミノ酸点滴なんて作りたいですね。

注) 後日、メガビタミン点滴ができました。よろしかったらこのブログをご覧ください。


肝斑とイオン導入器

肝斑は、メラニン色素の影響で茶色に見えますが、このメラニンは活性酸素がついて酸化型になることにより、茶色い色が増すことになります。

厄介ですね。

ここで、皆さんもよくご存知のビタミンCの出番が来ます。

ビタミンCと一言で言ってもいくつかの種類があります。簡単に言うと、「美肌に効くビタミンC」と「効きづらいビタミンC」があるのです。

皮膚への浸透が高い、「高浸透型のビタミンC」を使用すると、ビタミンCの活性酸素還元能力により、茶色い酸化メラニンが、還元型に変わり、色が薄くなります。

肝斑治療ではこのビタミンCを使った外用薬治療も非常に重要である、と考えています。

このビタミンCの浸透能力を上げる施術の一つにビタミンCのイオン導入というものがあります。クリニックやサロンで使用する、いわば業務用と家庭で使うことができるホームケア用の二種類があります。

イオン導入器にはレーザーと同じように長い歴史があり、毎年のように新しい機能が付加されるため、ホームケア用に三年以上前のイオン導入の機械を使っている方は、現在最も安い機械を買いなおしても、新しい機械の方が効果が高いと考えてよいと思います。

クリニックFでホームケア用に推奨しているのは、「イオンスキンケアリフト(写真)」という発振周波数に1,000Hzを使用した、現在販売されている同種のイオン導入機器の中ではもっとも効果的なものなのですが、価格は19,950円(税込)と割安なので人気商品です。

家庭用に使うものは、あまり高すぎてもいけないですよね。

ちょうど施術する手に当たる部分が、金属でできており、これをアースにすることで、より浸透度をあげています。


肝斑のレーザー治療

肝斑のレーザー治療は、国際的にも推奨できないということで以前は統一されていました。しかし先日も書きましたように僕の方でも発表させて頂いたプロトコールの活用や、2005年に発表されたフラクセルなどのフラクショナル・レーザーがこの図のように肝斑を打ち抜くことによる治療が可能となり、アメリカの厚生労働省に相当するFDAでも認可を受けるようになりました。

いわば2005年が「肝斑レーザー治療元年」となったわけです。

2007年には、QSヤグレーザーによるレーザートーニングという方法が開発され、肝斑の治療をレーザーにより行なうことが出来るようになりました。現在この方法はFDAに認可を申請しています。

レーザーで肝斑を治療するためには5つの注意点があります。

1.表皮最下層にあるメラニン色素を破壊できるように、深達度の高い“赤外線域の波長”のレーザーを選択する。

2.メラニン色素を破壊する臨界照射時間(TRT・熱緩和時間)である50ナノ秒以下のレーザーを選択する。

3.均一にレーザーが照射されるように照射径内のパワーが均一なトップハットモードのレーザーを選択する。

4.メラニン色素のみを破壊し、周りの正常皮膚に影響が無いパワーを選択する。

5.目の周りに発生することが多い肝斑は、レーザー照射によって網膜に影響を与えることがあるので、適切なスポット径を選択する。

もちろん、医師の経験は必要ですが、この5つを守るレーザー治療を行なえれば、確実に肝斑を治療することが出来るわけです。

韓国の先生では肝斑改善率100%と発表する人もいます。2005年というターニングポイントを越え、肝斑はレーザー治療が可能になったわけで、これは非常に画期的なことです。美容クリニックはもちろん、美容に携わっている化粧品会社、製薬会社、機械メーカー、すべての方々にぜひこの情報はアップデイトさせておいてほしいと思います。そうしないと、

「レーザーは肝斑に使用してはいけない」

というすこし古い情報のまま、患者さんやユーザーの方々がそれを信じ、せっかく治る可能性のある肝斑をあきらめ、鏡を見ながら毎日溜息をつく女性を増やしてしまうことになりかねません。

日々医療は進化しているなと肌で感じながら、僕自身も毎日診療にあたっています。


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