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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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2006 EADV in Rodos

待ちに待ったギリシアのロドス島に入港しました。

この要塞は、15世紀に建てられたセント・ニコラスの要塞です。大きな客船の唯一入港できるマンドラキ港にあり、ロドス島のシンボルとも言えるものです。

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EADV(ヨーロッパ皮膚科・泌尿器科学会)はこれで三度目の参加になります。

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今年の会場は二つのホテルの別れています。このセッションはボトックスの説明をしていたのですが、あまり人気がなかったですね。

今日はレーザーのセッションが少しだけありました。

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サーマクールを開発しているTHMAGE社のブースの前で、JMECの林さん、西村専務、吉田さんに会いました。

このメンバーは英語が堪能なので、海外の学会に参加するたびに、必ず誰かには会いますね(笑)。

営業の林さんは、六本木アヴェニューの時から僕の担当です。もう十カ国以上海外に一緒に行ったことになります。

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フラクセルの本社のKiethです。

先月行われた韓国での招待講演のことと、新しく発表されそうなニューフラクセルが話題になりました。秘密の情報を、しばらく立ち話しましたよ。

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続きを読む”2006 EADV in Rodos2″


悲運の天才青年ピアニスト

今回の出張では、仕事以外の時間、ipodでよく音楽を聴いています。ヨーロッパではやはりクラシックがいいですね。気持ちもリラックスしますし、街や海にも良く似合います。

中でもよく聴いているのが、ディヌ・リパッティというピアニストです。

ディヌ・リパッティ(Dinu Lipatti, 1917年3月19日 – 1950年12月2日)は、ルーマニアのピアニストです。わずか33歳でこの世を去ったため、悲劇の夭折の天才ピアニストとして名が高いのです。決して 個性的な演奏ではないのですが、純粋に徹した、孤高なまでに洗練されているのです。死因は白血病の一種、ホジキン病という病気でした。

この夭逝の天才ピアニスト、リパッティが若き日のカラヤンと残したシューマンのピアノ協奏曲はまさに名盤です。この演奏は、いまから50年以上も前の古い録音であるにもかかわらず、いまだに、このロマン派ピアノ協奏曲を語る上で絶対に欠かすことのできない名盤の地位を守り続けている、不滅の演奏なのです。リパッティの演奏は、モノラルでしか残っていないのですが、惹きこまれてしまいます。

実は、この名盤を僕に教えてくれたのは、茨城県のひたちなか市で在宅診療を中心に開業医をしている先生(70歳ぐらいの開業医)でした。在宅診療は、畳の上で死ぬという、日本人として最も望む末期診療の一つだと思います。本当に痛みを感じている人は、病院の外来に来ることは出来ません。僕は彼のコンセプトに共感して、1999年ごろに、その先生のクリニックの在宅患者さんに、ペインクリニックの在宅診療を行っていたのです。患者さんのお宅に伺って、ペインコントロールをして帰る。期間でいったら、3年ぐらいでしたか。

僕も、医者としてとてもよい体験をさせて頂きましたが、クラシック音楽に対しても、多くの知識を持っていて、いろいろ教えてもらいました。今でもお元気なのでしょうか?


三国志と起業家

今回の出張ではフランクフルト経由でヴェネチアに入りました。ヴェネチア到着は日本時間朝の4時。景色も分からないくらい頭が朦朧としていますが、機内で読もうと思って鞄に入れてきた吉川栄治の三国志の話をすこし書いて眠ることにします。久しぶりに読んでいるのですが、やはり面白いですね。

吉川『三国志』の中では「万物流転」、「盛者必衰」、「宇宙の真理」、「自然の摂理」、「民が国を創る」、「天命」などの、起業家に関わると思われる多くの言葉も語られています。

たまたま出国前にTOP POINTを読んでいて、企業家の本質という本の中に、狩猟民族の性質が、企業家の苗床なのだとコメントがあって、書き写してきました。

狩猟民族の特徴としては、

「周りの環境を常に観察するのを怠らない」
「瞬時に追跡態勢に入ることが出来る」
「頭が柔軟で、戦略を瞬時に変更できる」
「追い詰めているときは疲れを知らず、闘志を持続できる」
「具体的なゴールを明確に見ている」

これら、どれをとっても企業家の特徴を示していると同時に、三国志の中で、成功した武将の性質をとらえているともいえます。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶといいますが、歴史小説が、ベストセラーになる理由が分かる気がしますよ。


ギリシャのEADV(ヨーロッパ皮膚・泌尿器科学会)

ギリシャのEADV(ヨーロッパ皮膚・泌尿器科学会)のために、明日早朝に出国します。ヨーロッパの皮膚科学会は、招待講演を行った昨年のイギリスロンドンのEADV、そしてフィンランドのサーリセルカのEADVに次いで三度目の出席です。レーザー主導のアメリカの学会と比較すると、ヨーロッパの学会は、エイジマネージメントを重要視したというか、目覚しいアグレッシブな治療効果というより、良い年が取れるように、肌を維持するというマイルドな治療を重要視します。国民性なのでしょうね。

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最近ECの加盟国が増えたため、ヨーロッパ全域が、あたかも欧州合衆国であるかのように意識が増してきていますよね。ユーロという共通通貨の持つ意味合いの威力を感じます。アジアも見習わなければならないのでしょうね。

一方で、イタリアやギリシャといった国では、物価が上がってしまって、映画やカフェなどの庶民の楽しみがお小遣いでは出来なくなってしまい、悲しんでいる人も多いとの意見も聞きます。実際に渡欧してみると、確かにヨーロッパの物価は上がった気がしますよね。

実は今回学会が行われるのはギリシャのロードス島なのですが、この島に入るアテネからのフライトは接続が悪く、アテネで一泊しなければなりません。さらに、リザーブしようと思っていたら、すでに全て学会関係者により、リザーブされてしまったことがわかりました。小さい島なので、他に行くルートがありません。いろいろ探したところ、ヴェネチアから船でロードスに入るルートがリザーブできたので、今回は、それでロードスに入ろうと計画しています。

客船の中の話は、またブログにアップしようとおもいます。


医者が苦手なお金の話

たしかに、お医者さんは経営が苦手です。事業計画書やキャッシュフローを作るなんてもってのほか。これは医学の世界にどっぷり漬かった人であればそういう人であるほど、そういった傾向があります。最近立て続けに友人の医者から、独立したいので経営を見てくれないかという依頼が来ました。

知的好奇心を満たすということは、人間の本能だと思いますが、人間の好奇心は最終的には宇宙か、自然か、人体に向かうものではないかと思っています。好奇心の旺盛な人間にとっては、医学の勉強は学生のときに寝ずに教科書を読んでしまったりするほど、本当に面白いのです。なぜ風邪を引くの?とか、どうやって骨折の骨が治ってゆくのか?どうして人は老化するのか?

そういった答を見つけるためのヒントが教科書に書いてあります。こういった疑問を答えるために、いわば医学の共通言語を学び、将来の研究に役立てるのが医学の道です。

でも、すばらしい医療技術を持っている人が、経営が上手いとは限りません。保険診療費が今年も下がり、7割の病院や診療所が赤字であるという現状で、落ち着いて仕事に打ち込める状態を作るのは、非常に難しいことだと思います。病院の維持さえ難しいのですから。

現在の保険診療のクリニックを救う1つのアイテムが、自費診療で行える、アンチエイジング医療だと思っています。この医療が学問になり、さらに市場になるのは少し時間がかかるかもしれませんが、本物の医療としての確立を目指して、我々医者が日々努力しなければならないモノだと思います。


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