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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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アンナ・ネトレプコのオペラ「椿姫」

昨日はNHKホールで、来日中のロイヤルオペラハウス最後の公演「椿姫」が行われました。

ところがすごいサプライズ。

なんとヴィオレッタ役の代役を「マノン」の4公演を終えたばかりのアンナ・ネトレブコが急遽務めた、というのです。

ヴィオレッタ役のアンジェラ・ゲオルギューがお子さんの手術に付き添うため降板、それをうけて代役をつとめたエルモネラ・ヤオが、初日、3日目の公演で途中降板して、第2幕からアイリーン・ペレスに代わるという予期せぬ事態。

そうした事態の後に、苦肉の策として、ネトレプコがマノン最終日を歌い終わった後に

声の調子が良ければ

ということで、最終日だけマノンから中一日空けて公演したそうなのですが、これを観ることの出来た観客は思いがけないプレゼントをもらったようなものですよね。

僕も「マノン」の会場で、「椿姫」最終日のチケットを売っていたのを見て、

ソプラノも代役だし、クリニックの診療もあるし、今日のマノンは十分楽しめたし、今回は諦めるか・・・

と断念したのです。

もしもあのチケットを買っていたら、世紀のラッキーチケットでした。

目の前にあっただけに、悔しいです。

マノンの最終公演のネトレプコは声の調子も最高潮でした。ヴィオレッタはもともとネトレプコの得意な役です。急遽公演になったとしても十分対応できたのでしょう。

さすが、歌唱力、演技力、声質、声量のどれをとっても今世紀最高のソプラノと言われるだけはあります。NHKのカメラが入っていたという情報もありましたので、放映されることがあれば良いですよね。

こちらはYouTubeで見つけた椿姫を歌うネトレプコ。僕はこのDVDも持っているのですが、まさに2005年のこのザルツブルグ音楽祭でのヴィオレッタ役が彼女の出世作となりました。彼女の歌声も素晴らしいですが、椿姫のこの幕で大きな時計を置くなんて、ヴィリー・デッカーの演出は天才的です。宜しかったらご覧ください。

 


アンナ・ネトレプコのオペラ「マノン」

三連休の最終日、上野の東京文化会館にオペラを観に行ってきました。

英国ロイヤルオペラハウスによる、ジュール・マスネの「マノン」です。

この日は、「当代きってのマノン歌い」と評されるロシア人ソプラノ歌手アンナ・ネトレプコの歌う最終日。

ちょうど5月にロンドンのコヴェントガーデンにあるロイヤルオペハラウスでオペラ「アイーダ」を観たのはこのブログでもご報告しましたよね。本当に心を揺さぶられた素晴らしい公演でした。

その翌月、つまり今年6月に、アントニオ・パッパーノ率いるこの「マノン」はロンドンでプレミエとなりました。

音楽面、演出面ともに専門誌で絶賛された公演。

それが早くも来日したのです。2010年は6月にもロイヤルオペラ・バレエ団も来日していますし、まさに記憶すべき年ですよね。

今年日本で行われるおそらく1番のプラチナチケットを、今回僕はどうしても手に入れたくて、二ヶ月ぐらい前にネットオークションで競り落としました(笑)。

超高額の部類のチケットですが、それでも定価よりは少し安かったでしょうか。

とはいえ、落とせた席は残念ながら3階席の奥。オペラグラスを持っての観劇になりました。

開場の少し後に着いたのですが、会場は5階まで完全に満席。熱気にあふれていましたよ。

マスネの「マノン」はアベ・プレヴォーの小説「マノン・レスコー」を土台にしたオペラです。

巨匠プッチーニも同じ題材のオペラを書いていますし、他にも題材が同じオペラがあると聞いています。バレエの題目もありますよね。

この物語は、外見の美しさに加えて、すべての男性を魅了してしまう天性の純真さを持った女性マノンの物語。

マノンの悪意のない自由奔放で天真爛漫な性格、妖艶な立ち振る舞い、そして波乱の生涯を描いたもの。

実はネトレプコが世に出てきてから、プッチーニの「マノン・レスコー」よりも、マスネの「マノン」が演奏される機会が多いのです。

このマスネの「マノン」のイメージに、「マノン」の分身ともいえるべき、はまり役のネトレブコというソプラノ歌手(兼女優)が出てきたためなのだと思います。

さて、マノンの構成は5幕。

観たことのない方のために簡単にストーリーをご紹介しますね。

第1幕では、マノンをはじめとしたこのオペラの主人公たちが登場します。

マノンは一族の意向により、修道院で寄宿生活をすることになります。マノンを送るために、軍人の従兄レスコーと待ち合わせをします。

待ち合わせの場にいる少女マノンのあまりの美しさに、まず大金持ちの老人ギヨーが、そして騎士デ・グリューが愛をささやきます。

マノンは、騎士デ・グリューと情熱的な恋に落ち、修道院に行くぐらいなら、二人でパリで暮らそうと、ギヨーの馬車に飛び乗って逃走します。

続いて第2幕は、マノンとデ・グリューの二人が貧しいながらも幸せに暮らすパリのアパートの舞台からはじまります。

デ・グリューは2人の結婚を許してもらうために父に手紙を書いて、マノンの前で読み上げています。ここのアリアはとても有名です。

しかし、結婚反対するデ・グリューの父親は、友を使って息子を拉致する計画を立てているのです。

ギヨーの友人の貴族ド・プレティニはこの計画をマノンに話し、もしも拉致計画を黙っていたら、裕福にしてやると言葉を残します。

16歳のマノンの心は揺れますが、デ・グリューのためには自分の様な女は近くにいない方がよいのだと納得し、名曲「さようなら、小さいテーブルよ」というアリアを歌いあげます。

ドアのノックの音に、「出るのはやめて」と叫ぶマノン。心の葛藤が垣間みられます。しかし、大丈夫だよ。安心しなさいと言って、家の外に出たデ・グリューが複数の男達に連れ去られるところで幕は落ちます。

幕間は多くの人たちでにぎわっていましたよ。

ロイヤルオペラハウス限定のトートバックとTシャツが特別に販売されていて、思わず買いそうになりました(笑)。

続いて物語の一番の盛り上がりである第3幕です。

パリの散歩道クール・ラ・レーヌを歩く、美しく着飾ったマノン。

この時、マノンはパリに住む美人の中でも自他ともに認める「女王」としてふるまっており、「どこの道を歩いても」を歌いあげます。

パリに住む多くの男たちはマノンの気を惹こうと必死。このシーンのネトレプコの画像をYouTubeで見つけました。

この動画の後半部分3分50秒を超えたあたり。

僕がマノンで一番好きな曲ですが、ネトレプコの声質が素晴らしいですよ。

ギヨーは大枚をはたいてパリ・オペラ座のバレエ団を手配して、バレエを見せることでマノンの気を惹こうとしますが、マノンの心はここにあらず。

なぜなら昔の恋人デ・グリューがマノンを忘れて神父となり、サン・シュルピス修道院にいると、偶然聞いたからです。

マノンはデ・グリューのいるサン・シュルピス修道院に向かいます。

敬虔な神父になったデ・グリューは、自分を裏切ったマノンの姿を見て激しくショックを受けますが、マノンに「昔の愛を思い出して」と請われると、デ・グリューはマノンの魅力にあっさり陥落してしまいます。

そして幕間ののち、最終の4幕と5幕になります。

第4幕では、再び愛の生活を始めたマノンが、デ・グリューと一緒に賭博場へと向かいます。豊かな生活のために、一攫千金を狙いにやってきたのです。

賭け事に気が進まないデ・グリューに対して、2人に恨みを持つようになったギヨーが賭けを申し込みます。

ところが、大勝ちしたのはデ・グリュー。ギヨーは烈火のごとく怒り、デ・グリューが「いかさま」をはたらいたと難癖をつけて、警察を連れて戻ってくるのです。

誤解は晴れず、主犯とされたデ・グリューは、その場にいた父のおかげで一時拘束に。しかしマノンは共犯者として逮捕されてしまいます。

続いて短い第5幕。流刑の地に向かうマノンは、既に瀕死の状態。マノンを追ってきたデ・グリューと、劇中3度目の出会いのシーンになります。死期が近いマノンは、デ・グリューに自分の不実を詫びて、デ・グリューの腕の中で息を引き取り、幕が落ちるのです。

最終日ということもあったのかもしれませんが、幕が落ちた時に、会場が総立ちで10分以上も拍手を贈っていました。

ネトレプコも何度も舞台に出てきてくれましたが、日本の劇場であんな光景を見るなんて珍しいですね。

それほど多くの人の心が動かされたということなのでしょう。

マノン役のネトレプコは声の調子も良く、本当によかったのですが、今回急遽デ・グリューの代役を務めたニコラ・クルジャルもネトレプコに勝るとも劣らない素晴らしい演技をしていました。喝采を受けていましたよ。

ちょっと気にかかったのは、40歳を間近にしたネトレプコが、今回、突然にふくよかになったこと。

私生活では2人目の出産が終わったばかりと聞いていますが、DVD全盛の時代ですから、オペラも映像で残ってしまいます。

マノンを演じ続けるためにも、ファンとしてこれ以上は太らないでほしいです…(苦笑)。

発泡酒でほろ酔いで、幸せな気持ちで劇場を後にしました。

久しぶりに素晴らしい本場のオペラに触れることができて、充電されましたよ。

 


ルートロニック社ヘイアン社長とゴルフ

韓国最終日。

この日はルートロニック社ヘイアン社長とゴルフの約束です。

6時に迎えの車が来ることになっていました。

朝起きて窓の外を見ると

この通り大雨。

これではゴルフは厳しいかな・・・

と思いつつも、ロビーに降りて迎えの車を待ちます。

そんな中、見覚えのあるシルバーのメルセデスベンツS600がやってきました。

ヘイアン社長の車は最初はヒュンダイ、次がBMWの5シリーズだったのですが、ルートロニック社が大きくなるに従って、車が変わりました。

今回の車は安全を第一に考えて選んだと言っていましたが、友として嬉しいことです(笑)。

前日の夜も遅かったので、車中ではついうとうと・・・。いつの間にか寝てしまったようです。

ふと目を覚ますと、そこはゴルフ場でした。

このSeowon Valley Golf Clubは、韓国版のゴルフダイジェスト誌でベストコースに選ばれた完全プライベートコースなのだそうです。

ヘイアン社長が僕のために選んでくれたメンバーは、ルートロニック社のフィナンシャル担当者と、カルフォルニアでゴルフ留学をして、現在ゴルフアカデミーを経営しているHarry Choiさん。

4人で朝食を食べながら雑談していたのですが、彼はちょうど先週行われたフジサンケイクラシックを、韓国のテレビ局SBSが中継した時にコメンテーターをしていたのだそうです。

薗田、石川両選手のプレーオフでの接戦は凄かったよねと、話も盛り上りました。

雨での移動で心配しましたが、ラウンドを始めるときにはご覧の通り、青空も見えてきました。

さすがに韓国のベストコースだけあって、戦略性の高い、綺麗なコースでした。

韓国では、9ホール回ったところで昼食ではなく軽食を取るのだそうです。

軽食の内容は、豆腐とキムチの盛り合わせ。

韓国ぽくってよかったです。

肝心のスコアは・・・

レンタルクラブの割には善戦したということで勘弁してください(笑)。

ラウンドは1時過ぎに終わり、その後は韓国家庭料理のお店に連れていっていただきました。

外観はこんな感じなのですが、

食事はとても豪華でおいしかったです。

皆英語が堪能だったので、楽しく話題が盛り上がりましたよ。

僕の横のHarryさんにはゴルフのアドバイスを沢山頂きました。

swing:

your shoulder turn at the back swing is very good, but at down swing your body and shoulder is open too early that cause pull shot sometimes.

It will take a little time to fix it but try this.

In down swing to impact, try to maintain your body and shoulder position same when it is at the top of back swing.

Just start down swing with weight shift to the left using legs with no upper body action.

Imagine upper body has to turn from the impact(moment of truth) to the finish.

you will make an excellent golfer.

みたいな感じです。英語でゴルフレッスンを受けたことがなかったのですが、新鮮で勉強になりました。

店を出る時にはこの看板。「千客万(萬)来」。

韓国の飲食店にとっても、ありがたい言葉なのですね。

帰りは、また雨雲。

約一時間かけて、金浦空港まで送ってもらいました。

車の中で、新しいレーザー機器開発について、日本や米国のレーザー市場の今後、レーザー治療における日本のキードクターの話題などなど、さまざまなことで盛り上がりました。

こうして国を超えて、レーザー開発会社の社長と話ができるのは嬉しいことで、楽しい時間でもありました。

金浦空港から羽田に向かいました。羽田空港は込んでいて着陸がおそくなりましたが、羽田から都内のアクセスは近くて助かります。

空港に車を駐車していったのですが、都内の家までわずか30分。

10月の羽田の国際空港化が楽しみです。

2泊3日と短かったですが、今月の国際学会周遊記、韓国出張編はおしまいです。


韓国名物「動くタコ」の味

この日の夜は、韓国名物の「動くタコ」なるものを初めて食べました。

店先にいたこのようなタコ。

数分後、こんな料理の一皿に切り身で出てくるのです。

生け簀には慣れているつもりでしたが、実際見てしまうとちょっと食べるには勇気がいります。でも韓国では普通に食べる料理なのだとか・・・。確かに韓国料理では、タコってポピュラーな食材ですよね。

意を決して(笑)食べてみましたが、おいしかったですよ。


ソウル第2回MIPS学会会場

このMIPSという学会ですが、元々医師の少ない形成外科学会の、さらに微小手術分野というセグメントされた分野にターゲットを絞った、ある意味とても専門化された学会なのです。

大学病院に勤務する先生方の出席も多く、韓国に数多くある美容外科系の学会の中では、格式も評価も高いものだと聞いています。

韓国のドクターで参加されたのは、300人ぐらいだとか。

学会会場には3つの講演会場があり、そこで2日間にかけて並列して講演が行われるという形式。

会場の目の前には、レーザーや手術機器などの展示場が広がります。

韓国の女優さんが呼ばれているなど、華やかな会でしたね。

美容大国ならではの演出だったのでしょうか。

学会終了後、招待講演の感謝状と、講演時の写真をプリントしていただいた物を頂きました。


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