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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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アルトゥーロ・トスカニーニ全集

おはようございます。

今日7月12日はクリニックFは休診日です。

工学部レーザー研究室に顔を出して、博士論文の続き書き続けたいと思っています。

もしも時間があまったら、今何枚か日本に来ている絵画を観に、都内の美術館に行きたいのですけれどね。

今日のブログはクラシック音楽について。

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イタリアの生んだ20世紀最大の指揮者、アルトゥーロ・トスカニーニ(1867-1957)。

ドイツのフルトベングラーと並ぶ巨匠ですが、ちょうど20年前(1992年)に発売された「アルトゥーロ・トスカニーニ大全集」が、CDで再発売されました。

1920年から1954年にかけて録音し、RCAから正規に発売された全録音CD84枚+DVD1枚セットです。

これ、何とAmazonで約1万円。

早速購入してしまいましたよ。

トスカニーニは、イタリアのパルマで生まれ、スカラ座やメトロポリタン等の音楽監督を歴任した、20世紀前半を代表する指揮者。

トスカニーニの速く正確な演奏スタイルは新即物主義とも言われ、ドイツが生んだ指揮者であるロマン派のフルトヴェングラーとよく対比されますよね。

イタリア人のトスカニーニが新即物主義、ドイツ人のフルトヴェングラーがロマン主義というのも面白いですが、20世紀初頭の列強の時代に独伊の威信をかけた国を代表する指揮者であったことは事実です。

もう少し後の時代になると、ドイツのザルツブルグで生まれたカラヤンという指揮者が出てくるのですが、クラシック好きの友人の中には、いわゆるアンチ・カラヤンという人たちもいます。

もちろんトスカニーニでもフルトヴェングラーでもカラヤンでも良い演奏、悪い演奏という物があり、その音源によって評価されるべきだと思うのです。

しかしながら、フルトヴェングラーとトスカニーニに関しては、実際に音源が残っている巨匠として、なんといいますか、「現人神」に近い存在で、誰も文句が言えない指揮者と言ったらイメージしやすいのでしょうか(笑)。

トスカニーニにはスカラ座、メトロポリタン歌劇場、ニューヨークフィル、バイロイト音楽祭、ザルツブルグ音楽祭など多くの演奏の音源が残されていたのですが、あまり録音状態が良い物はありませんでした。

トスカニーニが本領を発揮するのは、ムッソリーニのファシスト政権に反対し、アメリカ亡命を果たした後。

20世紀の名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの演奏をラジオ放送することを主目的に編成された、NBC交響楽団(The NBC Symphony Orchestra1937年から1954年)での素晴らしい音源が残っているのです。

NBCトスカニーニの録音は何枚も持っていたのですが、この全集も縁起物みたいなものですものね。

クリニックFの音響は、LINNのDSシステムですので、これからCDをクリッピングしてゆきます。

84枚聴くのが楽しみです。


■北京 EADC東アジア皮膚科学会2012⑭ 東アジア皮膚科学会参加証

おはようございます。

今日7月11日もクリニックFの診療日です。

今日も東京は真夏日です。

涼しそうに見えるものを探してみましたが、こちらの江戸切子。

最近ハマっているミラーレスカメラとマクロレンズで撮りました。

OM-D E-M5 ZUIKO OM 90mm F2.0 Macro

ちょっと涼しい気分になりましたか?

実は某ゴルフ倶楽部平日杯の優勝カップなのです。

切り子の中央に倶楽部のマークが入っているのですよ。

僕の宝物の一つです。

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さて、帰国から2週間経ってしまいましたが、短かった北京での滞在。

興隆する中国の一部を垣間見た気がしました。

帰国便は昼過ぎ。

北京空港から約3時間で東京羽田に着いてしまうのですから、大阪に新幹線で行くような気分ですね。

この日は銀座で開催されたMBAを取得したビジネススクールの同窓会に羽田空港から直行し、出席することが出来ました。

羽田空港が国際化になって世界が近くなりましたね。

そして、こちらが今回の東アジア皮膚科学会の学会参加証です。

レーザー医療もそうですが、こと医療という分野は

Not everything is logical.(何事も理論通りにはいくわけではない)

There’s an exception to every rule.(例外の無い規則は無い)

のです。

もちろん常識として医学という理論を学ぶことは大切ですが、わずかな確率で発生する例外に対して、医師が集まって経験を共有することが、医学系学会の意義の一つ。

レーザー医療という、新しい分野を専門に選んだからには、教科書として出版された時点で数年遅れた情報です。

一つでも多くの国際学会に参加してゆき、新しい情報に入れ替えていく作業がとても大切だと思っています。

帰国してから2週間が経ってしまいましたが、これで僕の新国際学会周遊記、2012年6月の北京滞在記を終わります。

次回の国際学会招待講演は、7月末に上海で開催されるIMCAS CHINAです。

またこのブログでご紹介しますね。


■北京 EADC東アジア皮膚科学会2012⑬ 中国元の将来 毛沢東思想の復活

おはようございます。

今日7月10日もクリニックFの診療日です。

東京は今日も真夏日が続きますね。

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先月の中国北京(東アジア皮膚科学会)出張に続き、今月末にもIMCAS CHINAというフランス系アンチエイジング学会が上海で開催され、僕もレーザー医療の招待講演をすることになっています。

思えば、この5年間で、中国でのレーザーに関する講演依頼が非常に増えました。

中国において、確実に富裕層が育ち、その生活が崩れることなく成り立っているということでしょう。

一つ、北京で気付いたことをご紹介しますね。

現在中国で公表されている一般市民の収入は、日本人の10分の一程度です。

ところが、街を歩くと若者の誰もかれもがiphoneやら、任天堂DSを持っているのです。

通常で考えたら日本で50万円ぐらいの携帯電話を購入するイメージなのでしょう。

ところが、実際にはそうではない。

何人かの中国の方に理由を聞いたのですが、納得できたものは実体経済と国に申告されている経済力に乖離があるということ。

つまり会計システムが未成熟で、一般事業主の売り上げがすべて申告されていないのです。

これらの申告されていない売り上げの経済力を武器に、それこそワインでも、車でも、宝飾でも、高価なものから売れてゆくのだそうです。

北京で僕が一緒にゴルフをやった中国人経営者さんは、日本のヘアスタイリスト4名と組んで、数年前に一人350元(8000円ぐらい)で髪を切るサロンを作ったのだそうです。それまでは中国で髪を切るのには20元ぐらい。つまり300円ぐらいだったのです。

金額にして20倍以上。しかしながらこれが大きな話題を呼んで、常に予約でいっぱいになり、現在では450元に値上げしても予約が捌ききれないのだそうです。

実際の経済が把握できないほど、中国は大きな国であるということでしょうが、この未成熟さが経済圏としての飛躍の伸び代となるのでしょう。

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中国は過去 30 年あまりの間、中国政府が把握し公開している経済レベルでも年平均 10% 近くの高成長と、劇的な変貌を遂げてい るのは事実ですよね。

こちら、今回使用した中国元です。

現在でも中国のお札は毛沢東の肖像画が載っています。

文化大革命(66~76年)では毛主席に対する個人崇拝がなされましたが、文革後の改革・開放政策による経済発展が進むと、各地にあった毛沢東の像は次々と取り壊されました。

しかしながら、
官僚の腐敗など社会矛盾が噴出し、発展から取り残された経済的弱者の中には、「平等」であった毛主席の時代を復活させたいと考える人たちもいて、特にこの数年、毛沢東思想が復活してきているのだそうです。

毛沢東と文化大革命については、昔読んだユン・チアン作のワイルドスワンという本が強烈に印象に残っています。ノンフィクションの小説としても面白いですし、現在の中国を理解するために知識人が読むべき本の一つだと思いますよ。

話は中国元に戻しますが、僕もMBAホルダーとして気になっているのは、やはり今後の中国元の動向です。

日本(または日本円)の将来を考えても、これから中国の経済圏の中に飲み込まれてしまうのか、独立した経済圏と知財でアジアのリーダーシップを取り、国を守る方針に移行するのか、現在は極めて重要な局面にあると思うからです。

よく言われることではありますが、ここで改めて認識しておかなければならないのは、中国は2011年の段階ですでに

「世界2位のGDP」を持つ経済圏であり

「世界1位の外貨準備高」を持つ政府があり

「世界1位の貿易黒字」を誇る国であるということ。

それらが意味する未来が何か、ということです。

GDPがアメリカを超えるのは時間の問題と言われていますし、米ドルと欧ユーロが不安定な今、中国人民元が強くなるのは当然です。

外の経済にに対して閉鎖的だった1960年代の社会主義政策の下では、為替レートはほとんど意味のないものでしたが、中国は1970 年代末から対外市場経済を意識した政策への移行を始めました。

特に、1980 年代初頭から為替制度改革に着手して以来、中国元の為替レー トの水準は大きな変化を遂げてきています。他の通貨に比べて元が強くなってきているのです。

近年では、2005年6月には、1ドル=8.27元

ここから2008年6月まで約3年間の間に、1ドル=6.85元になります。

2008年7月より2010年5月末までは米ドルと連動政策を取りましたので 約6.85元に固定されましたが、

2010年6月、米ドルとの連動を解除すると再び上昇をはじめ、6月現在では1ドル=6.28元

となっています。

ここ数年で元の価値は対ドルで約25%も上昇したということです。

日本円に対しても今後は切り上げに向かうでしょうから、今のうちに日本人の資産の一部は、日本国債を購入するのではなく、中国元に変えてもよいのかもしれません。

そして、日本の将来のためにも今後、中国がどのように変化してゆくのか、慎重に見届けなければなりませんね。


T.S.Elliot “You are the music while the music lasts” 湘南ひらつか七夕祭り

おはようございます。

今日7月9日(月)もクリニックFの診療日です。

今朝出勤途中にふと空を見上げると、市ヶ谷の防衛省に向かう自衛隊のヘリが見えました。

東京は真夏日です。

雲や空の色が変わってきましたね。

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昨日の日曜日は、朝から原稿を仕上げ、昼過ぎから行動を開始。

横浜のCATSシアターと、湘南ひらつか七夕祭りの最終日に行ってきました。

横浜みなとみらいで開催されているCATSも2012年11月11日に千秋楽を迎え、広島に移動することが発表されましたので、どうしてももう一度(いや、また秋までに観にいってしまうかも(笑)?)観に行きたかったのですよね。

ミュージカルやオペラを観るのが大好きな僕ですが、実は今回の横浜みなとみらいキャノンシアターの開催期間だけでも3度行っています。

日本でのCATS公演は8226回と、NYブロードウェイの7485回を抜き、今やロンドン・ウエストエンドの8950回に迫る勢いです。

日本語のミュージカルとしては訳も含めて、もっとも秀逸な演題の一つではないでしょうか。

舞台は、座席の場所を変えると全く違ったものに見えてくるのが不思議です。

御存知の方も多いかと思いますが、「キャッツ」は元々イギリスの文学者T.S.エリオットの詩集「キャッツ – ポッサムおじさんの猫とつき合う法(The Old Possum’s Book of Practical Cats)」に対しアンドリュー・ロイド=ウェバーが曲をつけたものです。

エリオットの詩は今読んでも考えさせられるものがあり、好きなものがいくつもあります。

その内のひとつ。

“You are the music while the music lasts”

(あなたが音楽なのです。音楽が続く限りは。)

集中力が途切れそうになったり、仕事が続いてあまりに疲れてしまったとき、そしてこのミュージカル「キャッツ」を観る時、必ず思い出すフレーズです。

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さて、横浜を後にして向かった先は、湘南ひらつか七夕祭りまで足を延ばしました。

横浜~平塚間は電車で30分ぐらいなのです。

横浜駅を16時半頃に出発。

平塚駅に着いたのは17時過ぎ。

車内では本を読んでいたので、あっという間につきました。

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藤沢鎌倉地区で幼少期を過ごした僕にとって、平塚七夕祭りは少年時代を思い出すお祭りのひとつです。

一昨日の七夕仕様のお弁当に感化され、30年ぶりに行ってみようかと思い立ちました。

天帝の娘、織姫(こと座のベガ)と、その恋人の彦星(わし座のアルタイル)の二つの星が、雨が降らなければ天の川を超えて、年に一度だけ会うことができるという、東洋に伝わる七夕伝説。

機織りという天職がある幸せを忘れずに、日々の労働に弛まず従事すれば、1年に1度願いが叶い、ご褒美がある・・・そんな話でもあります。

星を見上げて、人間たちも幸せのあり方を考えなさいというメッセージでもあるのでしょうか。

駅中に飾りがあります。

そして、ものすごい人。

身動きができません。

200万人以上の人出と聞きました。

押し競饅頭状態で、なんとかメイン通りへ。

祭りを観ると、さすが日本三大七夕祭りと言われているだけあります。

見事です。

「三大七夕祭り」と言いますが、新暦に行われるものは平塚が最大。

旧暦に行われるものは、仙台が最大。

三番目の枠に関しては、諸説あるそうです。

七福神の飾り

花坂爺さん

大正時代の美人画

今年の風物詩として、いくつか飾りが出ていましたが、

まず、「なでしこジャパン」。

そして大河ドラマ「平清盛」

そして「オリンピック選手」の応援飾り。

僕が個人的に気に入ったのは、確かどこかの小学校の灯篭でしたが、

こちら。

写真でわかるでしょうか。三つ並べると大漁の網なのです。

こういう感性好きですね。

暑い夏が今年もいよいよ始まりました。


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