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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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インドネシア・タイムな一日

Berita satu TV からクリニックへ。

インドネシアは、ちょうど選挙も近く。

街中はこうした旗も経っていました。

テレビ局からはポルシェカイエンでポリスの先導付きで移動。

午後はフル・ブッキングで患者さんの施術が入っているということで、その直接指導にあたります。

スケジュールを確認し、12時から順次スタート…の予定でしたが、案の定のインドネシア・タイム。

まずは、少し遅れて一人目の患者さんがいらっしゃいました。

かばんはこちら(笑)。

施術内容はサーマクール。

インドネシアではアメリカ流に「サーマージ」と言います。

すでにコンサルテーションは済んでますので、ビューティシャンがメイクを落とし、麻酔を塗って…と30分くらい、出番を待ちます。

麻酔時間の間には、飛び込みでいらした男性クライアントのコンサルテーションを。

こちらは、首〜フェイスラインに集中照射するサーマクールと、部分的なマドンナリフトとなりました。

さて、1人目の患者さんの施術開始! と思ったその時。

なんと、知らない間にその患者さん自身が電話で頼んでいたランチ・デリバリーがクリニックに到着…インドネシアの患者さんは自由です(笑)

スタッフと相談し、次の患者さんもすぐ来るだろうから円滑に! との判断で 照射にはそこまで時間がかからないことを説明し、先に施術をしてからお昼を食べていただくことにしました。

コンサルテーションをはさんだことで時間感覚がなくなっていたのですが…もうとっくに14時を過ぎています。

が、今度は本来到着しているはずの2人目以降の患者さんが予約時間をとうに過ぎているにも関わらず全然来ない…(笑) 。

もちろん渋滞の影響もあるようなのですが、時間にはルーズなのでしょうね。

お腹もすいてきたので待っている間に、と、ここでランチタイムにしました。

この日はデリバリーの中華。 チャーハン、青菜炒め、焼きそば、鳥の唐揚げに甘酢ソース。

辛味を調節できるように、小分けパックでたくさんの調味料がついてます。

やはり中華はハズレが少ない。どれもなかなか美味でした。

…と、食べてる間に今度は一気に2組4名の患者さんが到着。

急に患者数が増えて、慌ただしい雰囲気になってきました。

こちらの方は親子やお友達同士の団体行動が好きなようです。

そして話も大好き。

ちょっと立ち話のつもりが、そのままコンサルテーションに雪崩込んでしまい、その間に麻酔が終わった患者さんが施術を待っている…というような混沌とした状況に。

現地のビューティシャンとの連携も初めてなので、色々バタバタするシーンも多い(汗) 。

日本のクリニックでは、レーザー機器を動かして2部屋しかない施術室をうまく使い分けているのですが、こちらでは電圧変換器が重くて機械の移動ができません。

3部屋の施術部屋を「麻酔用」「マドンナリフト用」「サーマークール用」と分け、できる限り効率良く流れ作業ができるように、回して行くことにしました。

とにかく麻酔が終わったから順次照射していくように、なんとか軌道修正していきます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こちらの施術室で見つけたのがインディバのこの機種。

東南アジアでも売れているようですね。

慌ただしく診療を終え、11時半の飛行機に乗るためにジャカルタ空港へ。

白バイが再度登場し、空港まで送ってもらいました。

機体はこちらのガルーダです。

帰国便は朝成田に到着。

京成スカイライナーで上野へ。

そのまま診療に向かいました。

これで2014年6月のジャカルタ出張記を終わりますね。


 美容医療 今後の潮流を読む

今週末の講演について、ちょっと物思いにふけっています。

クリニックF開業以来、本当に多くのレーザー/光治療機器を導入してきました。

21世紀に入ってからというもの機器の工学的な進化は著しく、治療のプロトコールも大きく変化しましたので、患者さんに対して最も効率の良い治療法がエビデンスをもって提案できるようになってきました。

そんな中、今週の日曜日に大阪で米国キュテラ社のユーザーズミーティングが開催されます。

こちらで僕は「美容医療の展望 〜美容治療 今後の潮流を読む〜」という総論的な演題を講演してほしいとのご依頼を受けました。

※※※

90年代の後半にこの日本で「美容医療」と言う言葉が出来ました。

間もなく20年となります。

それまで、美容と言えば

A 外科系の医師が行う美容整形

B エステティックサロンで行うフェイシャルやボディのマッサージ 針脱毛

C 化粧品や美顔器で行うセルフケア

しかなく

医者の領域としては

A を選択するか

または この領域にない

D 皮膚科医として皮膚疾患の治療を保険診療で行った後、それ以上の結果を求める患者に対し自費でできることを提案する

という選択をとるしかなかったと言えます。

特筆すべき点は、A と D における 患者=顧客は 自分のマイナスの部分を0またはプラスにしたいと願う患者であったことであり、変身願望の強い患者であったことだと言えます。

そこに新たに登場したのがのちに「プチ整形」と呼ばれる注入療法や、レーザー治療、ホルモン療法といった、AでもなければDでもない それらの間を繋ぐもの、でした。

そして、新しい概念=病気の人や、マイナスを0あるいは1にしたい人に施すための医療ではなく、健康な人、すでに0以上に自分のスコアを持つ人を対象とした「アンチエイジング医療」が生まれるのです。

こうした美容医療の潮流と共に、時代はアナログからデジタルへ。インターネットによって生活スタイルが激変する時代に突入します。

電話での問い合わせはメールでの問い合わせへ。

雑誌やTVで情報を追いかけていた人々は、インターネットでの検索を使いこなし

診療の場でも口頭での説明や、筆記、触診に頼っていたものが、画像の導入やパワーポイント、イラストレーターなどのソフト導入が当たり前となり

広告を禁止されている医療法人や開業医たちは、ホームページやブログ、ツイッター、Facebookというツールを新たに与えられます。

パソコンやスマートフォンが日常生活に完全に入り込んだことで、機器の操作を日常的に行う人々が爆発的に増え、それに伴い機械と皮膚が触れ合うことに違和感や抵抗感、異質感を感じる人が減っていきます。

レーザー医療の浸透は、こうした背景を踏まえずには語れないのです。

僕としてはここを踏まえて、今後の流れを解りやすくプレゼンテーションに落とし込みたいと思っているのですが・・・この「解りやすく」というのは案外と難しいものです。

もう少し頑張ってみますね。


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