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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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IMCAS 2010 学会ブース

パリ出張記に戻ります。

参加したパリのIMCASですが、学会会場はずいぶんと人にあふれていましたよ。

懐かしい人にもたくさん会いました。

氷結による脂肪溶解の新機器を販売している米ゼルティック社の面々とも再会。

技術主任のミッチェル・レヴェインソンも元気でした。昨年は世界各地で何度も会いましたよ。

いよいよヨーロッパにも商品を売り出すようです。

もうひとつ学会中に入ったニュースと言えば、ドイツの大手製薬会社のMerzがハイドロキシアパタイト・フィラーの「レディエッセ」を製造しているバイオフォーム社を買収したのです。

フィラーという美容目的の新規技術を持った資材を大手の製薬会社が買収するなんて、時代も変わりましたよね。

こちらバイオフォーム社の米国マーケティングチーム女性トップのKristel Hectorsです。

昨年のサンフランシスコで行われた米国皮膚科学会(AAD)以来の再会です。

今年の3月の米国皮膚科学会はマイアミ開催なのです。

「また3月にマイアミでお会いしましょう!」

といってお別れしました。

そのほかでも、今年も様々な新製品がデビューしていましたので、話をしながら新情報を探します。

ヒアルロン酸などのフィラーは、ここ数年でとても多くの会社が参入しました。

今年は多くの会社が新商材ではなく、インジェクター(注射補助機器)を開発して発表していましたね。

こちらはクリニックFでも導入しているフィラーのESTHELISのメーカーが新しく出したインジェクターです。

フットスイッチを使うとシリンジの注入速度を変えられるのです。

世界でもずば抜けて手先の器用な日本人には必要ないかも?しれませんが、この商品は世界的には売れると思いましたよ。

僕は、いつも海外の学会に行くと、そのポスターの前で写真を撮るようにしているのですが、今回のIMCASは、学会ポスターなるものがありませんでした。

ですので会場地図の前で一枚写真を撮ってもらいました。

ともあれ、多くの人の参加には驚きました。帰国後にもらったメールによると、3200人の出席があったそうです。

ちょっと元気を取り戻したように見えるヨーロッパ市場。対して、今年春のアメリカの学会はどうなんでしょうね?

僕は3月にフロリダ州マイアミで開催される米国皮膚科学会(AAD)で3演題の発表を。

4月にアリゾナ州フェニックスで開催される米国レーザー医学会(ASLMS)で1演題の発表を予定しています。

またこのブログでもご報告しますね。


今日の僕 20100115

時差ぼけがまだすこし残っていますが、今日も朝から診療頑張っております。

最近また毛穴の御相談が増えてきたようです。

毛穴とニキビ跡でお悩みの方には、レーザーによる治療も致しますが、同時に洗顔の仕方をもう一度見直してもらうようお願いしています。

■熱めのお湯で洗顔をしていたりしないか?

■朝も夜もしっかり洗顔しているのではないか?

■ニキビや毛穴の箇所が気になって、その部位になるとついつい指に力が入ってしまったり、こすってしまったりしていないか?

■ダブルクレンジングしていないか?

■研磨剤の入った洗顔料を使ってはいないか?

毛穴もニキビも、皮膚の保水機能低下をまずなんとかしなければなりません。そのために出来ることの最も手っ取り早いことが、洗顔方法を見直す、そして保湿をしっかりする、というとてもシンプルでお金もかからないことであることを、思い出して欲しいですね。

さて、これから今日後半戦です。


IMCAS2010 肝斑についての口演発表

2010年のIMCAS International Master Course on Aging Skinでの僕の発表は、ここ数年出し続けている肝斑治療の口演発表でした。

このIMCASの学会でも肝斑治療のための専門のセッションが用意されるなど、肝斑のレーザー治療に対する期待度が世界的にも上がっているのがわかります。

とくにIMCASは、世界の40カ国からスピーカーが集められ、地域ごとの最新美容レーザー医療について語られるので、とても参考になりましたよ。

レーザーによる肝斑の治療は、フラクショナルレーザーによる治療か、低パワー照射によるQスイッチレーザー治療による治療とに方針が分かれています。

世界的にみると、欧米人や肌の色の白い人にはフラクショナルレーザー治療が優れ、黄色人種や黒人種など、肌の色の黒めの人はQスイッチレーザーを使用する場合が多いようです。

この演題は、僕の昨年の米国レーザー医学会(ASLMS)で発表したレーザー比較の追試でした。

使用するQスイッチヤグレーザーを

ルートロニック社のSpectraVRM から、HOYAコンバイオ社のメドライトC6(写真)に変えて追試を行ったのです。

このセッションでは多く国のの先生がこのQスイッチヤグレーザーの低出力による肝斑治療について発表していましたし、僕もディスカッションしていていつも思うのですが、この治療が普遍化できないことの大きな理由の一つが、医師による経験が、使用するレーザー機器以上に治療効果に大きな影響を及ぼすということです。

長年、レーザー機器を利用していると気づくのですが、レーザー機器には必ず劣化が起こります。

機器が劣化した場合、機器のメンテナンスで対処をしている医院も多いと思うのですが、地理的な理由や経済的な理由で、定期的にメンテナンスができていないクリニックも正直あるのが事実です。

以前、あるアメリカのレーザー会社の方とアジアのクリニック訪問した時に、

「レーザー照射によって飛散した多くの角質などの飛沫が、レーザーのレンズを汚していて出力を下げていることが、本当に驚くほどよくある。」

と言っていたのを思い出しました。

レーザー機器の販売価格は、世界でみると、30%ぐらいの誤差はあっても、ほぼ同じような価格になっています。

でも、アジアのような地域の場合、機械代をペイするために一回当たりの単価を上げるわけにはいかないので、一日にものすごい数の患者さんをこなすのだそうです。

つまり、レーザー機器の機器としての劣化が激しい場合が多いのです。

タイや、シンガポール、韓国などの先生が話すパラメータを、同じアジア人の日本人の肌に照射するとやけどを起こす報告がよくあり、僕は日本人の肌が弱いからだと思っていたのですが、理由はそれだけではなさそうですね。

つまり表示されている出力が、実際には出ていないレーザーが、意外なほど多く存在するという事です。

自動車を購入すると、定期的に車検をする必要があると思いますが、レーザー機器は自動車よりもはるかにハイテクです。数年前のレーザー機器は、出力が落ちている場合が多いと思うのですが、それについては車検の様なシステムが無いのでわからない。

経験あるドクターは、自分の持っている機器についてはどの程度のパワーで打てばよいかということがよくわかっていると思うのですが、そのパワー設定をそのまま耳コピーして自分の患者さんに適応しようとすると、ミスが起こるということです。

このあたり、経験のあるお医者さんを探すことがとても大切なのだと思いましたよ。

このIMCAS2010でも、肝斑治療のセッションが特別な枠をとって一時間ありました。

ほんの数年前までの教科書には、

肝斑はレーザー照射をしてはいけない

・・・と書かれていましたが、肝斑治療をレーザーで行うということがいよいよ常識になりつつあると感じましたね。


IMCAS PARIS 2010

学会は朝8時から始まります。しかも、僕の講演は8時45分から。

朝7時半ごろ学会会場に向かうと、こんな感じで真っ暗でした。

掲示に従ってコングレスが行われている2階に上がります。

名札をもらおうと事前登録者受付に向かいます。

ところが、受付で

「探したけれど、ドクターフジモトの名札がないから、30分後にもう一回来てくれないか?」

というではないですか!

「そんなはずはない。それどころか、僕は30分後に講演をしなければならないから、待っている時間なんてないよ。」

と言ったのです。

すると

「Oh, you are Speaker!」

とか言われて、講演者の名札置きのところから、すぐに僕の名札を見つけてきました。

一安心(笑)。

東洋人で口演発表者が少なかったので、参加だけを希望しているドクターだと思われたのでしょうか。

ともあれ、名札と学会誌を手に入れ

まずは講演者の名前を確認します。

「Takahiro FUJIMOTO」とちゃんとありましたよ。

朝早いので人が少ないのですがプレゼンテーションチェックの部屋に向かいます。

こちらで作成してきたプレゼンテーションを会場のサーバーにアップロードして準備完了です。

口演までの時間、会場でほかのドクターの発表を聞くことにしました。

 


無事パリから帰国しました

今日、無事にパリから帰国しました。

成田の気温は5度ぐらいですが、パリは0度前後だったので、暖かく感じますね。

ブログで学会の事を書こう書こうと思っているうちに帰国になってしまいました(笑)。

パリは見所が多いですね。

明日、ここ数日のブログに写真を組み込む作業をしてから、学会の話を書いてゆこうと思います。


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