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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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レーザー機器の価格についてお答えします

今日最後にもう1つ。レーザー機器の価格についてお答えしたやりとりを公開しておきます。

Q 先生、お疲れ様です(*^-^)
マイアミ、満喫されましたか?
こちらは、今日、ようやく春めいてきました。
昨日まで真冬に戻り、凍えそうでした。

何だか、最新式ですね。
しかし、お高そうです!!

A マイアミは思ったよりも寒かったですが、よかったですよ。

徐々にマイアミの写真をアップしますね。

ところで、レーザー機器は、我々医師にとっても、とても高い買い物です。

クリニックで必要な設備/出費を削るわけにはいきませんから、個人クリニックの院長は僕に限らず皆、車やら、家やら他に欲しいものをなにかしら我慢して購入することになります(僕もいまだに借家住まいです 笑)。

毎年、何十台もデビューする機器の中から、クリニックの診療に本当に必要な、実際に購入するものを選ぶ事から1年の仕事が始まります。

そういった意味では、レーザー専門医師にとって、毎年春に開催される、このアメリカ皮膚科学会(AAD)と、アメリカレーザー医学会(ASLMS)は、参加しなければならない学会なのです。

最新型や、新機能のあるものは高いし、低価格で求めるのは不可能です。

でも、その価格が次の機器の開発費に繋がり、市場が活性化するのです。

生活用品でも、低価格の製品が中国から入ってきた事で、巡り巡って結果的に日本の製造業に打撃を与えたのは明白ですよね。

一見、安く買えて、消費者に得なようにみえても、それに飛びついてしまうと、市場に動く金額が小さくなってしまいます。会社に利益が回らなくなると、結果的に自分たちの収入も上がらなくなります。

しかも、最初は安かろう、悪かろうという輸入製品も、必ず確実にクオリティを上げてきます。

この辺りは、30年前にアメリカが日本に対して感じたものと同じジレンマなのかも知れませんね。

アメリカの基幹産業であった自動車のGM社が潰れてしまう時代です。

高性能なものは、高価。それに対して正当な価格を支払う。

この辺りはある程度、割り切りが必要なのかもしれませんね。


毛穴についてのご質問にお答えします

引き続き、Q&Aです。

Q 先生はじめまして、こんにちは。

先生の記事興味深く拝見させていただきました。

私は24歳なんですが、10代より鼻と頬と毛穴に皮脂が詰まりやすく、詰まっては指で押しだしていました。そのために鼻と頬の毛穴が開いてしまい、化粧では隠せないほどになってしまいました。

高額でしたが、とても悩んだ末、これで少しでも悩みが解消されれば…と思い、皮膚科でフラクショナルCO2レーザー(eCO2、エコーツーレーザー)の治療を2回行いました。1度目の治療は安全な程度でとお願いしましたが、効果が見られなかった為、2回目は少し強めにお願いしました。

しかし、2回目の治療後、肌を見ると明らかに肌質が変わってしまいました。ごつごつして3カ月たった今も赤みが引きません。何より、レーザーを照射した跡が毛穴のようにポツポツと残ってしまっているのです。

何度か皮膚科に足を運んでいるのですが、時間がたてば治ると言われます。また、レーザーの跡も、とても小さな穴をあけるので残るはずはないと言われます。

レーザーの跡は本当に残らないのでしょうか?

治療を受けてからというもの、気が滅入ってしまい外出が減ってしまいました。
今後、治療を続けることは怖くてできません。

長くなって申し訳ありませんが、教えていただけないでしょうか?

A 実は最近、クリニックFでも、フラクショナルCO2レーザー(eCO2、ブリッジセラピーなど)を強く照射されてしまって、肌が荒れて困っている、というご相談を良く受けるようになりました。

僕は海外の医学会で、英語でのレーザー医療の招待講演をすでに50回以上行ってきましたし、フラクショナルレーザーの理論が初めて発表された2004年のダラスの米国レーザー医学会にも、学会員として参加していました。

僕はその発表を聞いて、日本人の肌の毛穴やニキビ痕を治す方法は、この方法以外に考えられないと直感し、必ず数多くのフラクショナルレーザーが登場する時代になると確信していました。

その後、自分自身でもその後登場した、数々のフラクショナルレーザー機器を、ほぼ全て使用してきましたので、正直なところ、フラクショナルレーザーの使用方法について、自分と同じぐらい知識と経験があるドクターは世界的にもあまりいないと思っています。

これは啓蒙も兼ねて断言しますが、海外の学会では、フラクショナルレーザーのアジア人に対する照射の、肌の入れ替え比率は、約10%ぐらいが適切と言われています。

つまり、日本で現在なされているフラクショナルレーザー治療のほとんどが、実はオーバーパワーということになります。

そもそも、フラクショナルレーザーは、正常な表皮を残しながら、肌を一部入れ替えていく施術です。

ですから、効果がない→パワーを強くする

という方法はあまり得策ではないのです。

一回目の安全なパワーで施術を行った時には、効果が見られなかったと書かれていますが、これは肌がフラクショナルレーザーを使用できる状態ではなかったのではないか?と、僕ならば考えます。

このブログでは、何度も書いているのですが、初診の方はまず肌の診断をさせて頂きますが、クリニックFでは、最初からフラクショナルレーザーを使用するという事はあまり無いのです。

毛穴なら毛穴の、そしてニキビ痕ならニキビ痕になった原因というものが必ずあるのです。

まずはその原因を取り除くために、他のより適したレーザーや治療薬をお奨めして、肌の基礎工事を行ってから、フラクショナルレーザーを使用できるステージに肌を変え、その後初めてフラクショナルレーザーの施術をします。

一見遠回りのようですが、結果を見れば、こちらの方がはるかに近道になります。

フラクショナルレーザーはまだまだ新しい機器で、先生によって情報量も違いますし、使用法もまちまちです。

フラクショナルレーザーの様に新しい施術で、強いレーザーについては、必ず副作用もあります。そのレーザーが自分の症状に本当に必要なのか、そして、どの程度が自分にとって適切なパワーなのかを、きちんとしたカウンセリグを受け、納得した上で、受けた方が良いと思いますよ。

この辺りはあくまで最先端医療の自費診療で、治療方法が統一されたものではありませんので、患者さんの自己責任というものも発生すると思います。

最後に実際に穴があいてしまった肌が本当に治るのか?

というご質問ですが、他の病院でなされたものですので、どの位のパワーで施術が行われたかのか、分かりませんし、実際に診断したわけで無いので断言はできません。

でも、表皮の深さでとどまる穴でしたら、時間はかかりますが必ず治ります。

回復を早める治療もあると思いますので、その辺りは主治医の先生にご相談ください。


肌質改善についてのご質問にお答えします

こちらのQ&Aも公開しておきましょう。

Q 先生はじめまして。私は31歳です!

10代の頃に鼻の汚れを指で押し出してしまいました。
挙げ句便秘で不規則な生活をしていて一時ニキビ肌になってしまい それもまた指で押し出してしまい 若い頃から鼻 ほっぺの毛穴に悩まされてます。

今までケミカルから始まり数多くのレーザー治療をしてきましたフラクセル②も合計で15回以上はしています

一時の改善はされても日が立てば元通りの毛穴顔(>_<)

どんなに優れたレーザーでも 陶器肌にはなれないのでしょうか?

素人の考えなので有り得ないかもしれませんが ケミカルの濃度の高いやつ、レーザーの高いやつを使ってベロンベロンに剥けたとしても 日にちが立てば元通りなのでしょうか?

凸凹になってしまった肌はもう二度と平らにすることは不可能なのですか?

国外にもないのでしょうか?

陶器肌にすごく憧れます(^w^)

教えて下さい(*_*)

A こんにちは。コメントありがとうございます。

結論から言ってしまうと、凸凹な肌を平らにすることは、可能です。

でも、使用する機器は選ばなければならないですね。

ニキビ痕の肌に対してフラクセル2は万能ではありません。治療経過中は、いつくかのフラクショナルレーザー機器を組み合わせる必要があると思います。

また、たとえ濃度を上げたとしてもケミカルピーリングだけでニキビ痕を治すことは、まずできないと思った方がいいと思います。

ニキビ肌を治療するのにクリニックFで一押ししているのはシネロン社の新製品「E-MATRIX」サブレイティブ・フラクショナルRFの機器とフラクセル3(リストア:デュアル)との併用です。

また、他のクリニックでフラクセルを照射しても効果が出なかったと言って、クリニックFに来院する多くの患者さんの肌を診察してみると、肌がフラクセル2を照射できる準備が整っていないことが多いです。

このブログでも書いてきましたが、そういった方にはフラクセルの効果が出やすくなるように肌を整える「基礎工事」のレーザー照射が必要です。


ニキビ跡治療についてのご質問にお答えします

コメント欄にニキビ跡治療についてのご質問を頂きました。お答えは書かせていただきましたが、同じようなことでお悩みの方もおいでになるかと思いますので、ここでも公開しておきますね。

Q ニキビ痕についてなんですが、エコツーだけより、他の機器との併用がいいんでしょうか?

いろんなクリニックのホームページをみてるとエコツーかブリッジセラピーのどちらかしかないかのように感じます。

先生のブログを読んで、それぞれのレーザーに得意不得意があるのはわかりました。

エコツーにも不得意分野はあるんでしょうか?

A エコツーとブリッジセラピーはほぼ同じコンセプトのもと作られた機器です。

ですからできる事も、不得意な事もほぼ同じだと思っていいですよ。

これらの2機種はたまたま日本に導入されているだけの話で日本語のサイトでは話題に上がるのでしょうが、実は海外ですとニキビ肌についてはもっと評価の高い機器は沢山あります。

ちなみにエコツーやブリッジセラピーが苦手とされるアイスピック型のニキビ肌や、こめかみのニキビ痕だと、国内ではクリニックFにのみ導入されているイーマトリックス(e-matrix)は非常に有効だと発表されています。

e-matrixは、鼻の毛穴には照射できないのが弱点ですが、クリニックFでの照射後の患者さんに評判も極めて良くて、来年に向けてニキビ肌の主力の機種になるのは明らかです。

また、フラクセル:リペアという、国内に導入されていないCO2フラクショナルレーザーは、エコツーやブリッジセラピーが手本にした、上位機種です。これは機器の価格が非常に高いのもあり、国内には導入がありません。

現状のフラクセル:リストア(フラクセル2)の後継機種なるフラクセル:リストアデュアル(フラクセル3)も海外では販売されていて、ニキビ痕や、色素沈着には非常に効果を上げています。クリニックFでは来年販売されるこの機種のデモ機が導入されていますが、効果は非常に期待できますね。

Q 返信ありがとうございます。

もっとほかに効果の高い機種があるのに、日本に入ってこないのは、日本人の肌質の問題でしょうか?

A 肌質の問題ではないと思います。アジア人で似た肌を持つ、韓国や台湾には導入されているものも多いですから。

単に採算ベースの問題で国内の輸入代理店が手を出せないのだと想像します。一定数以上のレーザーを輸入しないと、利益は出ないでしょうから難しいのでしょう。

残念ですが、日本はレーザー治療に関しては、あまり先進国とは言えないのです。

僕が毎月のように海外の学会に出張して勉強するのは、そういった理由もあるのです。


快晴のマイアミビーチにて

学会会場を出て、少しだけビーチに行ってみました。

正面の美しい大西洋と空を見て

左を見て

右を見て

写真を撮ってみました。

でも、僕はスーツ姿だったんで、あまりに場違い(苦笑)。ちょっと気恥ずかしくなり、ほんの10分ぐらいで帰ってきてしまいましたよ(笑)。

つかの間の休息でしたが、癒されました。

すぐに学会会場に戻ります。


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