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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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晴れた日のロンドンと世界遺産



フライトは13時だったので、11時までロンドンの街を散策することにしました。

この日は、本当に朝から清々しい月曜日となりました。

ビックベンを見ながら、昨日見ることができなかったウェストミンスター寺院へ。

中は写真を撮ることができませんでしたが、10世紀に建てられたイギリス王室指定の教会だけあって、本当に立派で荘厳な教会ですね。

改めてこの教会の重要さを再確認しました。

ロンドン市内で、世界遺産に登録されているのは、このウェストミンスター地区と、ロンドン塔です。

世界遺産は最近「世界遺産検定」まで始まって、にわかに知名度が上がってきましたが、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)総会において採択された世界遺産条約にもとづいて「世界遺産リスト」に記載されている「顕著な普遍的価値」を持つ物件、と定義されています。

「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」と三つのカテゴリーに分類されているのですが、2008年12月には878件が世界遺産リストに上がっているのだそうです。

ですが、ここまで数が多くなってしまうと、それぞれのグレードもつけなければならないような気もしますね。

最初の登録は意外と新しく1978年のこと。

この年に「クラクフの歴史地区」「ガラバゴス諸島」「ヴィエリチカ岩塩坑」などの12の世界遺産が登録されたのです。

日本初の世界遺産が誕生したのは1993年のことで、

「法隆寺地域の仏教建造物群」「姫路城」「屋久島」「白神山地」が登録されました。

現在日本には14の世界遺産があるのですが、僕が世界遺産に対して、非常に残念に思っていることは、僕の生まれ故郷の「古都鎌倉の寺院神社ほか」が、1992年に日本の暫定リストに載せられて以来、まだ昇格していないのですよ。

なんとかならないかなあ・・・と、鎌倉から遠く離れたロンドンで、つい故郷のことを考えてしまいました。

 


ノッティングヒルで朝食

クリニックFで、「アンチエイジングセット」と名付け、ご希望の方には処方しているものがあります。

これは、僕が

「度重なる海外出張をこなし、疲れや時差を日々の診療に持ち越さないためには、どうしたらいいだろう?」

・・・とあれやこれや工夫をしていく中、これが今の段階でベストと思われるビタミン類をセットしたもの。

ビタミンC、E、そしてB1、B2、B6が基本で、状況や体調に応じてその他のものを摂るように。乾燥した機内で過ごす長時間のフライト、時差、外食・・・など身体にとって悪条件が出張では続きがちで、日本帰国後体調を崩したりすることも少なくなかったのですが、このセットを携帯するようになって、かなり楽になりました。

医者は接客業でもありますから、常に自分が心身ともに元気で、患者さんにパワーをあげられるよう、体調管理が本当に大事だな、と思います。クリニックFにはパワフルな患者さんが多いので(笑)僕が逆にエネルギーを頂くことも多いのですが。

また、もうひとつアメリカやヨーロッパ、アフリカなどを訪ねる海外出張で大事なのが、

夕食を食べ過ぎない

ということかな、と感じます。

美食の旅をされる方にこれはつらいかもしれませんが、腸、そして膵臓を労わる、ということはアンチエイジングを考える上でとても重要なのです。日本時間の真夜中または明け方に大食をする、しかも腸や膵臓にストレスフルな洋食やアルコール、デザート類を摂取する、というのは、医師としてはお奨めできません。

できたら、出張中は現地時間の午後までに重い食事は済ませる。夜は、食べるとしても胃や膵臓に負担のかからないものを少量つまむ程度に留める。

そうすると、日本帰国後も比較的楽だと思いますし、また女性の方は肌荒れなどホルモン=内分泌系の乱れも最低限で済むはずですよ。

というわけで、僕は出張先での朝食を楽しみにしています。フランスと違ってイギリスは伝統的に朝食のヴォリュームも多いことで知られていますよね。

この日の午後日本への帰国便に乗る最終日。知人が今日も朝から付き合ってくれるようです。仕事の話もあるし・・・ということで、「ブレックファスト・ミーティング」と称し、ノッティングヒルまで朝食を食べに行く事にしました。

この日は月曜日ですので、朝からビジネスマンも来ているようです。

ベーコンに目玉焼き。ソーセージにトマトなど。

伝統的な英国式朝食、とはちょっと違って品数も少ないですが、お店の雰囲気も良くて十分満足。

薄いイギリスのトーストが食べたかったのですが、違うパンが出てきました。でもこのパン、美味しかったですよ。

この日は朝から気持ちの良いお天気。陽射しが降り注ぐ中、ゆったり朝食をとることができました。

 


マルセイユ石鹸とアロマセラピー

学会以外は観光ばかりしているように見えるかもしれない、今回のニース・ロンドン出張ですが(笑)、実は合間にすこしずつ薬局やスパを覗いたり、調べ物もしてきました。フランス、そしてイギリス、どちらも植物療法やアロマセラピーが生活に根付いていることで知られる国。南仏プロヴァンスは、ラヴェンダーも有名ですよね。

クリニックFには、プロのアロマセラピストが常駐しており、レーザー治療後にブレンドした精油を使ったヘッドスパやリンパドレナージュをオプションでつけることが出来ます。また、院内で処方し作成している保湿用のジェルにも、季節ごとにエッセンシャルオイルが何種類か入っているのですが、こういった試みが思いがけずとても好評で、

次は洗顔やボディにも使える石鹸を出そう

というプランがあるのです。

そこで、僕自身もちょっと石鹸についてもっと勉強しておこうと、今回は“王家の石鹸”マルセイユ石鹸や、ブレンドするハーブについてなど、すこし見てきましたよ。こういう視点でフランスやイギリスを見るのは初めてでしたので、おもしろかったです。

一ヶ月ほど熟成に時間をかけ、少数限定で患者さんのみにお出ししていく予定で今準備を進めていますので、楽しみに待っていてください。


テート・モダン

ロンドンで過ごした一日に戻ります。

2000年に、テート・ギャラリーの現代美術コレクションを移してオープンした「テート・モダン」。かつては火力発電所だった建物を利用していることや、ピカソ、ダリ、セザンヌ、マティスなど、素晴らしい作品が揃っていることなどで常に人気のこの美術館に、今回実は初めて行くことが叶いました。

ニューヨークのMoMAに行くときも思いますが、本当に人間の発想力は素晴らしいですね。

これ芸術なの? と思われるものから、 どうやって造り上げるんだろう? と思われるものまで、頭に新しい風が吹き込む感じがします。

中の展示物の写真は撮ることができませんでした。写真撮影を禁止しているのもわかるな、と思いました。

特に、立体的な作品の場合、様々な角度から観るのが意味があるのであって、写真を撮られることで作品の一部だけを切り抜かれたくないという気持ちはよくわかるような気がしましたね。

こちらは近代芸術年表なるもの。

実はこの日、僕には優秀な旅のナヴィゲーターがついていました。日本でいつも込入った翻訳作業が必要な際、手伝ってくれる知人がいるのですが、ちょうど僕と出張の日程が一日だけ重なって、一緒にこの日を過ごすことができたのです。

以前はロンドンに在住していたというこの知人が、

「ロンドンで見ることの出来る一番素晴らしい景色かもしれない。」

というスポットが、このテート・モダンにあると言います。

それは、テート・モダン最上階にあるカフェ。その窓から見える景色。

ミレニアムブリッジとセントポール大聖堂がこんなに美しく見えます。

天気が良かったらもっと感動できただろうと思いますが、でもこれが通常のブリティッシュ・ウェザーでしょうから(笑)これで良かったのかな。

素晴らしかったですよ。

日曜日のテート・モダンは、周囲も人で溢れていました。

 

 


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