学会が終わった次の日。
先方が取ってくれたフライトの都合で一日滞在が伸びて、自由な日ができました。
それまでは学会会場とホテルを往復する毎日。
せっかくですので、モナコの街を歩いてみることにしました。
現在モナコのある土地には、元々ジェノヴァ人の要塞があり、1297年にフランソワ・グリマルディという人物がこれを占領したのが公国の始まりだと言われています。
その後、ジェノヴァ共和国やフランス王国などの強国の侵略を幾度となく阻み、700年以上もの間独立を貫きました。
とはいえ、単なる岩山。広さも「東京のお台場」ぐらいのこの土地に、攻め落とすほどの魅力もなかったというのが正直なところなのでしょう。
この地を現在のような観光大国にしたのは、19世紀半ばのシャルル3世なのだそうです。シャルル3世は、地中海に臨む南仏のこの地がカンヌやニースと並ぶ高級リゾートになる可能性に着目したのです。
カジノや高級ホテルが次々と建てられて、モナコはヨーロッパの高級社交の場となりました。
これらの高級ホテルを経営しているのは「モンテカルロSBM」という企業。
この企業は「オテル・ド・パリ」「ホテル・エルミタージュ」などの高級ホテルや、「グラン・カジノ」などの5つのカジノ、さらに滞在型のタラソテラピー(海洋療法)を行う「レ・テルム・マラン・ド・モンテカルロ」などを運営しているのです。
今回まず「レ・テルム・マラン・ド・モンテカルロ」に行ってみたのですが、あいにく予約で満杯。
建築に興味があるので、ホテルを見学したのですが、デザインも素晴らしいですね。
特にこのホテル・エルミタージュの最も奥にある「ジャルダン・ディヴェール(冬の庭)」。
その天井の美しさに息を呑みましたよ。
そしてこちらは「オテル・ド・パリ」アラン・デュカスのお店が一階に入っています。
扉を越えて中に入ると…。
別世界が広がっています。
次にモナコに来る機会があったらこんなところに泊まってみたいものですね。