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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

【新国際学会周遊記──ピラミッドの緯度と光速の偶然】

【新国際学会周遊記──ピラミッドの緯度と光速の偶然】

今朝ふと目にしたのは「ギザの大ピラミッドの緯度は、光速の値と一致する」という友人のFB投稿でした。

ピラミッドの中心は北緯 29.9792458°。
これが「光速=299,792,458 m/s」と小数点以下まで同じ並びになるのです。

実は、以前同じ内容の投稿をYoutubeで観た際に、これは偶然にしては凄すぎると思ったのですが、僕も科学者なので、本当かな?と計算した事があるのです。

緯度の小数点はどれくらいの精度?

地球上で緯度1度はおよそ111 kmにあたります。

したがって小数点の桁数ごとの距離は次の通りです:

• 小数点1桁:11.1 km
• 小数点2桁:1.1 km
• 小数点3桁:111 m
• 小数点4桁:11 m
• 小数点5桁:1.1 m
• 小数点6桁:11 cm
• 小数点7桁:1 cm

つまり「小数点以下7桁」まで一致しているというのは、ピラミッドを1センチ単位で測っても光速と同じだった! というニュアンスになります。

□実際のピラミッドのサイズ感

しかし現実のピラミッドは、一辺が約230 m。
石の配置や風化、測定誤差を考えれば数メートル単位のズレがあるのは当たり前です。
ですから「小数点以下3桁=100 m精度」くらいまでなら意味があるかもしれませんが、それ以上は「偶然の遊び」と捉える方が妥当でしょう。
ちなみに「緯度」「経度」という概念は、ピラミッド建造時代(紀元前2600年頃)にはまだ存在していません。体系化されたのは、もっとずっと後のことです。

□緯度・経度の起源

・古代ギリシャ時代(紀元前3世紀)
アレクサンドリアの エラトステネス が地球の大きさを測定。地球が球体であることを前提に、南北方向(緯度)の概念が意識され始めました。

・紀元2世紀
天文学者 クラウディオス・プトレマイオス が著した『地理学(Geographia)』で、初めて世界を「緯度・経度の座標系」で表現しました。これが現在の地図学の祖とされています。

□現代の緯度経度システム

経度0度=グリニッジ天文台(イギリス) が国際的に採用されたのは 1884年の国際子午線会議。
光速が定義されたのは20世紀。さらに現在の「光速=299,792,458 m/s」という定義が決まったのは1983年です。

したがって、
ピラミッド建造(紀元前2600年頃)
緯度経度の誕生(紀元2世紀、プトレマイオス)
光速の定義(1983年)
これらはまったく時代が違う出来事。

□ロマンか、偶然か

科学的に見れば、光速と緯度の一致は単なる偶然。
しかし、ピラミッドの巨大さと正確さを実際にその場で見上げると、やはり人智を超えた何かを感じてしまう。
そこに宇宙的なメッセージを読み取るのは「ロマンの自由」なのだと思います。
僕はこの話を「古代人が宇宙を知っていた証拠」ではなく、「数字の偶然がもたらす人類の想像力」として楽しんでいます。
偶然をロマンに変える視点こそ、人間の特権かもしれません。


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