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【スオメンリンナ要塞とスウェーデンの歴史】

【スオメンリンナ要塞とスウェーデンの歴史】

30度近かったマラガに対して、ヘルシンキは10度。寒いです。

ヘルシンキは何度か来たことがありますし、エストニアのタリンにフェリーで日帰りした事もあります。

何をして過ごそうか考えたのですが、トランジットの時間にまずはスオメンリンナ要塞にフェリーに乗って行ってきました。

スオメンリンナ要塞(旧称:スヴェアボリ)は、1748年にスウェーデン王国が建設を始めたバルト海防衛の重要拠点です。

フィンランドはアジア系フィン人の住む地域。

ですがフィンランドは600年間の間スウェーデンの一部でした。

この要塞はロシア帝国の脅威に対抗するため、海軍基地として築かれましたが、現在世界遺産になっています。

設計を主導したのはアウグスティン・エーレンスヴァールドで、フランス式の星形要塞が採用されました。

その後、1808年のフィンランド戦争で要塞はロシアに降伏。

翌1809年、フィンランドはロシア帝国に編入され、スヴェアボリもロシア軍の基地となりました。

1917年のフィンランド独立後、名称は「スオメンリンナ(フィンランドの城)」に変更され、現在は市民と観光客に親しまれています。

スオメンリンナは、スウェーデン統治、ロシア支配、独立国家フィンランドの歴史を体現する「海の要塞都市」なのです。

島を小一時間歩きました。


フィンランドの教育が「宿題が少ない(あるいはほとんどない)」のに世界トップレベルを維持している理由

フィンランドの教育が「宿題が少ない(あるいはほとんどない)」のに世界トップレベルを維持している理由

トランジットで立ち寄ったフィンランドはヘルシンキ。

フィンランドは宿題がないのに、成績が世界的にもトップクラスと聞いたことが無いですか?

今回ヘルシンキの国立図書館に立ち寄ってきました。

ロシアとスウェーデンの狭間でようやく勝ち取った独立100周年を祝って作られたものだそうですが、本当に素晴らしいのです。

まさに学ぶことの楽しさを教える階層でした。

フィンランドの教育が「宿題が少ない(あるいはほとんどない)」のに世界トップレベルを維持している理由は、単なる教育政策というより、国全体の価値観、教育哲学、社会構造が有機的に組み合わさった結果です。

以下にその理由をわかりやすく整理します。

小学生の高学年から、解法記憶のための塾に通わされて、大学に入った瞬間に息切れしてしまう日本の子供達にも、まさに教えたい環境ですね。

【1】「学ぶ楽しさ」がすべての出発点
フィンランドの教育の中心哲学は「Joy of Learning(学びの喜び)」。
子どもにとって「学校が楽しい」ことが最も重要だと考えられており、詰め込みや競争よりも好奇心や創造性を育むことに重点が置かれています。
「宿題」や「テスト」は学びの妨げになる可能性があるため、必要最小限にとどめられているのです。

【2】優秀な教師陣による柔軟で深い授業
フィンランドの教師は全員修士号(Master’s)取得が必須で、大学院で教育心理学や子どもの発達理論を深く学びます。
授業の内容や方法を教師自身が裁量で設計できるため、現場の創意工夫が活きた、質の高い授業が行われています。
つまり、「宿題の代わりに授業そのものが濃密」というわけです。

【3】教育における「信頼」の文化
学校は国家からの信頼、教師は親からの信頼、子どもは教師からの信頼を受けています。
「管理」ではなく「信頼」に基づいて教育が運営されているため、過度な宿題やテストで監視・評価する必要がありません。
この信頼が、子どもたちの自律的な学びを育てています。

【4】個別最適化されたサポート体制
フィンランドでは「落ちこぼれを作らない」方針のもと、学習困難な子どもへの個別支援が極めて手厚いです。
特別支援教育は学校全体で取り組まれ、教師だけでなく専任スタッフが常駐。
宿題よりも「学校の中で完結する学び」が制度的に保障されています。

【5】学力テストよりも人間形成
国のカリキュラムは「何を学ぶか」だけでなく、「どう生きるか(well-being, empathy, cooperation)」も重視。
子どもたちはストレスが少なく、生活リズムも安定しているため、精神的に健やかなまま学力を伸ばせる土台があります。

【6】PISAでの高評価の裏にある「質と平等」
OECDの国際学力調査(PISA)では、フィンランドの学生は長年にわたり読解力・科学的リテラシー・数学で上位を維持。
しかし注目すべきは、成績上位層と下位層の格差が非常に小さいこと。
教育の目的が「競争で勝つこと」ではなく、「全員が必要な力をつけること」に置かれているのです。

結論:宿題が少ないのは「放任」ではなく「信頼と構造の賜物」
フィンランドは「子どもを自由にしながら、教育効果を最大化する」ことに成功した世界でも稀な国です。
「宿題が少ないから成績が下がる」のではなく、本質的な学びが学校で完結しているから、宿題が“不要”になるのです。


腸の健康を支える“静かな主役”──短鎖脂肪酸と、油の選び方

腸の健康を支える“静かな主役”──短鎖脂肪酸と、油の選び方

私たちの腸には、数兆の微生物が暮らしています。

毎日の食事を分解・発酵し、身体に必要な“代謝産物”をせっせとつくってくれているのです。

なかでも注目したいのが、「短鎖脂肪酸(SCFA)」という小さな酸たち。

酪酸、酢酸、プロピオン酸……これらは腸のエネルギー源であり、炎症を鎮め、腸の粘膜を守る“天然の調整役”でもあります。

1. 腸は糖ではなく「酪酸」で動いている
糖質は主に小腸で吸収され、大腸にはほとんど届きません。大腸のエネルギーは、腸内細菌が発酵によってつくり出す酪酸が支えています。
でも現代人の多くは、酪酸がうまくつくれない体質になってきています。

2. 酪酸菌が減ってしまう2つの理由
● 脂質の“質”が悪い
炒め物、揚げ物、ドレッシング、スナック菓子、サプリメント…
こうした加工食品に多く含まれるのが、オメガ6系(リノール酸)中心の植物油脂です。
この油は酸化しやすく、胆汁の分泌を過剰に誘導し、腸内細菌に負担をかけます。
特に酪酸菌は胆汁酸に弱く、生き残るのが難しくなってしまうのです。

● 発酵の材料が足りない
ネバネバ食材、キノコ、海藻などの食物繊維や難消化性デンプンが不足すると、酪酸をつくる“材料”が足りなくなります。
結果として酪酸は減り、腸内がアルカリ性に傾いて、炎症・リーキーガットが起こりやすい状態に…。

3. でも、そのとき酢酸が働いてくれる
酢酸は、酪酸のような“主役”ではないけれど、いざというときに腸のエネルギー源として働いてくれる存在です。
・アセチルCoAへと変換されて、細胞のミトコンドリアでATPをつくる
・粘膜バリアを守り、タイトジャンクションを維持
・体の炎症を鎮めるメッセンジャーにもなる
酢酸は「補助的なエネルギー源」でありながら、腸内の秩序を静かに守る縁の下の力持ちなのです。

4. 油は全部NGじゃない。オメガ3は“腸の味方”
ここで気になるのが、「じゃあ、油は全部だめなの?」という疑問。
答えはNO。
実は、オメガ3(DHA・EPA)は、腸の炎症を抑え、酪酸菌の働きを助けてくれる“良い油”です。
・青魚(サバ・イワシ・サンマ)などを中心に、定期的に取り入れること
・酸化した油を避けること(サプリは要冷蔵)
油は悪ではありません。
「質」と「バランス」がすべてなのです。

腸を元気にする、3つのヒント

オメガ6系の油を控える
→ 揚げ物、加工食品、液体植物油を減らしましょう。

オメガ3を意識してとる
→ 青魚・えごま油・亜麻仁油(新鮮なもの)を週に数回。

腸内細菌のエサを毎日少しずつ
→ 山芋、モロヘイヤ、オクラ、キノコ、海藻などを日常の食卓に。
→ 体質に合えばオリゴ糖(例:ハニーデュー)もおすすめです。

おわりに
腸の中では、酪酸も、酢酸も、毎日懸命に働いてくれています。主役ではなくとも、酢酸は私たちの腸の健康を“そっと支える存在”。
腸活は、特別なサプリや極端な糖質制限ではありません。
毎日の食材選びの中にある、小さな積み重ね。
油を選び、繊維をとり、腸にやさしい習慣を取り戻していくこと。
それが、未来の自分への“静かな投資”になるのです。


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