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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

カテゴリー:技術/テクノロジー・AI・エレクトロニクス・光学機器・PC・インターネット他

大阪・関西万博2025 噴水ショー Expo 2025 Osaka fountain show

いよいよ観られなくなってしまう大阪万博2025の噴水ショー。正面動画です。

全24分。

当選倍率80倍。途中レジオネラ菌検出のために中止されてしまった期間もあり、貴重です。

Captured a front-facing video of the Expo 2025 Osaka fountain show, which will soon no longer be available to watch.

Total length: 24 minutes.
Believe it or not with odds of winning at 80 to 1, it was a truly rare experience I enjoyed very much. There was even a period when it was suspended due to the detection of Legionella bacteria, making it all the more valuable and once in a life experience


【新国際学会周遊記──AIはほめて伸びる?】

【新国際学会周遊記──AIはほめて伸びる?】

連休初日。世間は旅行やレジャーに心が向かう中、本日もクリニックFは通常診療です。

診察の合間に、最近出版したAIの本のせいか、患者さんからAIに関する質問を受けることが増えました。
今日の質問はちょっと面白いものでした。

「先生、AIってほめてあげると成長するって本当ですか?」

聞けば、その方は最近AIを使い始め、実験的に同じAIに対して片方ではほめ言葉ばかり、もう片方では批判ばかりを与え続けたそうです。すると、確かに回答の雰囲気がガラッと変わったというのです。なるほど、これは面白い観察です。

しかし、真相は少し違います。

AIの仕組みは、直前の文章や会話履歴から「最もふさわしい次の言葉」を予測して並べていくもの。基本は膨大な学習データと開発時の微調整(ファインチューニング)によって動いており、リアルタイムに「学習して賢くなる」わけではありません。
たとえば、プロフィール欄に「東京大学法学部卒」とあれば、その後に「大蔵省入省後…」といった架空の経歴を平然と付け足すことがあります。これは、過去に多くの似た文脈がそう続いていたからです。AIはそうした統計的傾向を忠実に再現しているだけなのです。
とはいえ、会話のセッション内では少し事情が変わります。
ほめ言葉やポジティブなフィードバックを与えると、AIは「この人はこういう雰囲気を好む」と推測し、以降の返答をやわらかく、フレンドリーな方向へ寄せていきます。これは“成長”ではなく、あくまで会話中の即時的な文脈補正です。

◆まとめると──

リアルタイム成長はしない
 会話中に性能そのものが向上することはなく、安全性のため制限されています。

ほめると会話はスムーズになる
 AIが「この調子が望ましい」と判断し、文体や温度感を変えるからです。

開発段階では効果的
 研究者が学習データとしてポジティブな応答例を多く与えると、確かにAIの傾向は変わります。

つまり、「ほめると伸びる」の正体は、人間のような成長ではなく、心理的適応とスタイル調整の結果なのです。
それでも、会話が心地よくなるなら、少しほめてみるのも悪くありませんね。


【新国際学会周遊記──AI時代に人間が生き残るための7つの力】

【新国際学会周遊記──AI時代に人間が生き残るための7つの力】

帰国してからというもの、なぜか大学教授との対話の機会が続いている。

一昨日は昼・夜と異なる分野の東大教授と、昨日は医学部の教授と——

話題は自然と、いまどきの学生の試験やレポートの話になる。

曰く、最近はChatGPTを使って書かれたレポートが多く、採点に困るのだそうだ。

確かに、従来の大学教育というのは、「論点がいくつ含まれているか」を見て加点し、「間違った内容」があれば減点するという構造だった。

けれど、これからは——

「その学生が、どのようにAIを問い、活用したか」を評価するべきなのではないかと僕は思う。

つまり、宿題はAI使用OK。ただし、どんな質問をしたかを別紙で提出せよ、と。

これは一見、些細なように見えて、実は本質的な提案だ。

◆ AIは疲れを知らない、東大修士号レベルの研究助手である

現在の生成AIは、まさに「文句も言わず働く、超優秀な助手」だ。
・調べもの
・翻訳
・要約
・資料の整理
こうした作業を、徹夜で愚痴一つこぼさずこなす。いや、もはや人間の域を超えている。
そして、2025年9月に登場予定のChatGPT 5.0は、ハーバード博士号レベルの汎用頭脳になると噂されている。
このような存在を前にして、果たして我々人間に「勝ち目」はあるのだろうか?

◆ AI時代、「問い」が知性のリトマス試験紙になる

「生成AIを使うとバカになる」という声もある。だが僕はむしろ逆だと思っている。
これからは——考える力のある人しか、生き残れない時代が来る。
なぜなら、AIは確かに大量の知識を吐き出せるが、どの問いにどう答えるべきかは、あくまで人間の手に委ねられているからだ。
問いが甘ければ、出てくる答えも甘い。
問いが深ければ、AIはときに驚くような洞察を返してくる。
「質問力」とは、そのまま「知性の深度」なのだ。

◆ フェイクを見抜く“文化的直感”はAIの盲点である

そしてもう一つ大事なのが、「教養」である。
AIは統計から答えを導く。だが、その統計自体が虚偽であれば、出てくる答えもまた虚構だ。
現代は、“情報が多いから真実が見える”のではなく、
“情報が多すぎるから嘘が紛れ込む”時代だ。
だからこそ、人間には長い歴史の中で蓄積された「文化的直感」が必要となる。
哲学、宗教、歴史、文学、古典芸術……
これらは「役に立つ」ための学問ではなく、「騙されない」ための武装なのだ。

◆ AI時代に人間が生き残るための7つの力

それでは、ここからが本題である。
AIと共生するこの時代、人間が発揮すべき能力とは何か?
私見を込めて、以下に7つの力を整理してみたい。

1. 目的設定力(Whatを定める力)
AIは「How(どうやって)」の達人だが、「What(何をすべきか)」は決められない。
人間に求められるのは、方向性を決める力である。
例:どの研究テーマに取り組むか
例:どんな社会課題を解決すべきか

2. 統合力・編集力(Interdisciplinary Synthesis)
AIが出す「断片的な知識」を、文脈の中で再構成する能力。
異なる分野をつなぎ、新しい視点や概念を生む編集力が鍵になる。
例:医工連携、音楽と脳科学、宗教と医療倫理の統一

3. 倫理的判断力と価値観の確立
AIは「できるか」は分かっても、「やるべきか」は判断できない。
だからこそ、人間には倫理的な舵取りが求められる。
例:AIによる診断はどこまで許されるか
例:遺伝子編集の限界と可能性

4. 創造性・美的感覚
AIも「美しい画像」は作れる。だが、それが本当に心を動かすかは別問題だ。
物語性、感動、意外性……
人間の想像力が生む“余白”こそが、アートである。
例:オペラ演出、広告コピー、ストーリーテリング

5. 対人関係力・共感力(Human Touch)
AIは感情を“シミュレーション”できても、本当の共感はできない。
人間の言葉にならない空気感、信頼、気配……これらは、AIには再現できない。
例:カウンセリング、医療現場、リーダーシップ、政治交渉

6. 試行錯誤力(失敗から学ぶ力)
AIは計算から最適解を出すが、人間は試して失敗して学ぶ。
現場での発見や、身体を通じた学びは、AIが持たない「経験知」である。
例:プロトタイピング、フィールドワーク、職人技術

7. 学び続ける力(Learning Agility)
AIがアップデートを続けるなら、我々人間も知的柔軟性を保ち続けねばならない。
“学び続けること”そのものが、生存戦略となる。
例:環境変化への適応、新分野への参入

◆ 人間は「人間性」を深めることで生き残る

AIは、道具であると同時に鏡でもある。
我々が「AIに真似されること」を増やすのではなく、
「AIに決して真似できない人間性」を深めていくこと。
それが、人間に残されたフロンティアであり、創造の源泉なのだ。


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