おはようございます。引き続きドイツからブログを更新しています。
今日のお昼には、こちらで企業と打ち合わせがありました。また、夕方メールをチェックすると、2013年3本目となる英語のレーザー論文が通過したと知らせがありました。
「Journal of Biomedical Optics」 という工学系のレーザー学会誌です。
マイアミで通過したキー論文があることで、ここ数年レーザー研究の成果が論文としてアクセプトさせやすくなり、徐々にですがこれまで一生懸命やってきたことが少しずつ少しずつ実を結び始めました。
何事も時間がかかりますが、その分しっかりと根を張っていきたいと思います。
昨年10月にも英文論文が通過していますので、ここ7ヶ月で英文論文だけで4報通過した事になります。自己最高新記録ですね。
束の間の喜びの後は再度気を引き締め、弛まぬ努力を肝に銘じ、研究をより頑張っていこうと思います。
さて、僕が今ドイツのどこにいるかと言うと・・・
ドレスデン歌劇場に移動し、ワーグナー生誕200周年前夜祭にやってきました。
通称「ゼンパー・オーパー」。
建築家ゴットフリート・ゼンパーによって1838年に建設された、見事な歌劇場です。
この劇場はワーグナーが1843年から1849年まで指揮者を務めており、「タンホイザー」などの初演の地。
ワーグナーと深い親交のあった建築家であるゼンパーは、ドレスデン美術館やウィーン宮廷劇場の設計を手掛けたことでも有名です。
ワーグナーがゼンパーによって受けた影響、ゼンパーがワーグナーによって受けた刺激が、ドイツにおけるオペラ史を確固たるものとし、それによりドイツ史における様々なケミストリーが起きていったことは想像に難くありません。
ワーグナー聖地のひとつ・バイロイト祝祭劇場は、かつてゼンパーが設計したミュンヘンの歌劇場案を元にしていると言われています。
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僕にとってヨーロッパ出張の楽しみはなんと言っても夜のエンターティメント。ミュージカルやコンサート、そしてオペラ鑑賞です。
今回はワーグナー一色の旅ですので、毎日オペラにどっぷり浸かっています。
夕方7時。
ゼンパー・オーパー前の広場には、記念祝典のため数多くの人が集まってきました。
「ローエングリン」、「タンホイザー」、「リエンツィ」とワーグナー・オペラのハイライトをクリスティアン・ティーレマンが振り、ドレスデン交響楽団が演奏し、
今世紀最も人気のあるヘルデンテノール(独: Heldentenor)(ワーグナー作曲の歌劇・楽劇における英雄的な役どころを演じるのに適した声質をもつテノールのこと)であるヨナス・カウフマンが歌いました。
この歌劇場は内装も素晴らしいのです。
戦時中に破壊され、東ドイツの時代には修復出来なかったのですが、2005年に完全修復がなされました。
この美しさ。
写真では伝えきれませんが、官能の空間です。
本当に素晴らしい。
この日の演奏もあまりに感動して、ホテルに戻るときには思わず鼻歌がでてしまいました。
本当にワーグナーのオペラは完成度が高く、素晴らしいですね。
こちらは翌朝の新聞。
ヨナス・カウフマンと、指揮者クリスティアン・ティーレマンの写真が大きく掲載されていました。
さて、今夜はいよいよ世界のワグネリアンが集結する聖地バイロイトにて誕生祭です。