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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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フラクセル マドンナリフト フラクショナルレーザー機器の適切なパワー設定

おはようございます。引き続き今日も朝から晴天に恵まれましたね。

今日6月4日(火)もクリニックFの診療日です。

このところ患者さんから続けて同じご質問がありましたので、レーザーのパワーについてすこし今日は書いてみたいと思います。

レーザーの照射をするとき、パワーをあげる方が効果が上がるのでは?

と考えている患者さんは依然多いようで、例えば施術中にぎりぎりまで我慢できるのでパワーを目一杯上げてほしい、と実際おっしゃる患者さんも少なからずいらっしゃいます。

サーマクールなどのRF(高周波)機器は、パワーを上げるほうが効果が上がる、というのはある程度真実であり、表皮に火傷をつくらない限り、ハイパワーで照射したほうが良い結果が得られるでしょう。

しかしながら、レーザーにもその理論が当てはまるとは限りません。

※※※※※

まず大前提としてレーザーには

① 波長

② パルス幅

③ フルレンス(照射強)

④ 照射直径

⑤ 皮膚温度

という5つのパラメーターがあります。

これら5つの設定がその患者さんにとって最適であれば、より効果の高い治療ができることになります。

ここ数年突出して人気のある「フラクショナルレーザー」の場合は、これに

⑥ 照射密度

という新たなパラメーターが加わります。

これらの組み合わせのパターンは、それこそ無限大。医師のセンスと経験が問われるところです。

医師の方はこれらすべてに気を配り、バランスを見極めながら照射しなければなりません。

この前提を踏まえた上で、今回はフラクショナルレーザーについて考えてみましょう。

※※※※※

フラクショナルレーザーはパワーだけに依存しない代表的な機器です。

その理由をいくつか説明しますね。

まずは、生物学的な話。

例えばここ数年に出てきた英文論文では、フラクショナルレーザー施術後に、組織再構築が行われる際には、皮下のサイトカインが誘導されることが報告されています。

これらのサイトカインは、強いパワーで照射された場合、むしろ発生が抑えられるという研究発表が多いのです。

ちなみに創傷治癒過程に関与するサイトカインとその主な機能
サイトカインには、以下の様々なものがあります。

その中の一部を挙げていきますと

○TGF-β=トランスフォーミング増殖因子β

・マトリックスタンパク質(コラーゲンなど)を刺激する

・プロテアーゼ産生を阻害する

・有糸分裂を促す

・マクロファージおよび顆粒球の走化性を活性化する

・向炎症性サイトカイン(インターロイキン1、インターロイキン6 および腫瘍壊死因子α)を放出する

○bFGF =塩基性線維芽細胞増殖因子

・血管形成活性および有糸分裂誘発活性

・内皮細胞の遊走および増殖の初期刺激を与える

・コラーゲン産生を阻害し、コラーゲン束の攻勢を助長する

○EGF=内皮増殖因子

・再上皮化活性(すなわち、角質細胞増殖、角質細胞周辺化、過剰増殖創傷表皮など)

○PDGF=血小板由来増殖因子

・単球、マクロファージおよび好中球に対する走化活性

・in vitro での線維芽細胞および平滑筋細胞有糸分裂誘発活性に対する

・線維芽細胞を刺激して、細胞外マトリックスを産生し、コラーゲンマトリックスを引き締める

○VEGF=血管内皮増殖因子

・脈管形成及び血管新生を調節する

○ビメンチン

・線維芽細胞タンパク質:マトリックスおよび細胞間物質の産生に関与

・・・といったものがあります。

これらが複雑に絡み合って肌を再生しているのですから、高出力によってこれらサイトカインの生成が減ってしまっては肌の再構築などできませんよね。

皮下にダメージは与えても、生体の反応を考えると元に戻る以上のパワーで照射されてしまっては、意味がないということです。

※※※※※

もう一点は工学的、物理学的な話。

照射密度についてです。

一般にフラクショナルレーザーを照射すると、パワーを上げればあげるほど、深達度は深くなります。

しかしながら、安価な機種の中にはビームの焦点がずれていたり、精度が悪いものもあって、単にエネルギーが分散し、ヒートショックゾーン(熱変性)を幅広くしてしまうだけの機種があるのは事実です。

フラクショナルレーザー機器間の性能違いについては、僕も英文論文やこのブログで述べてきたつもりです。

フラクショナルレーザーとニキビ跡治療の関連性

ニキビ跡治療に最も適したフラクショナルレーザー

また、機種によってはパワーが上がるとやけどを防ぐために、照射密度が荒く設定されなおすものもあります。

実際にビーム照射径70µm前後だと、24時間以内に肌の再上皮化が行われますので、非常に適切だと思いますが、オーバーパワーで照射してしまうと、それ以上にダウンタイムがかかる。

さらに深いニキビ跡を治したいのか、毛穴を治したいのか、肌のきめやテクスチャーを治したいのかによって、それに適した深さや照射密度がありますので、対応してパワーを変える必要があることがわかりますよね。

※※※※※

こうしたパラメーター設定は、きわめて職人技的で、レーザーを実際に照射した医師の経験によってしか得られないものだと思います。

そして、一人一人の肌を診察し、より治療効果が上がるように機器を選び、一人一人照射方法を変えながら工夫し、結果を出すのが、この仕事の醍醐味の一つでもあるのです。

 


Health Science 新たなビタミンC(GO-VC)の論文が通過しました

The Quarterly Journal of Japan Society of Health Sciences
日本健康科学学会の学会誌「Health Sciences」誌(Vol.29 No,2 P95-98)に、昨年より研究に取り組んでいる新規ビタミンC「GOーVC」の論文が通過しました。

「新規両親媒性アスコルビン酸誘導体の化粧品への応用」です。

よろしかったらご覧ください。


■2013年5月ドイツ出張⑬ ベックリン 死の島 ライプティヒ美術館

ベックリンの「死の島」という絵をご存知ですか?

以前、セドナのブログでこの絵のことについてふれたことがあります。

この数枚の連作の一つがライプティヒ美術館に収蔵されているのですが、今回も観てきました。

フロイト、レーニン、クレマンソー、ラフマニノフ(この絵を基に交響詩『死の島』を作曲しました)、ヘッセたちもこの絵を好んで飾っていたといわれています。

見ているだけで、さわさわと胸がざわめくような、インパクトを与えてくれる絵です。

こちらライプティヒ美術館。

非常に近代的な建物です。

入口にはワーグナーの肖像がありますね。

中は基本的に写真撮影は禁止されていましたが、内装はこのような感じでした。

今回地下室にワーグナーの30分程度に短縮された音楽を光とレーザーで表現するという企画展をやっていました。

素晴らしかったですよ。

 


サーマクール発売10周年記念 招待講演

おはようございます。

梅雨入りした関東地方ですが、昨日・今日と雨も降らず暑いくらいの陽気ですね。

今日も一日四谷・クリニックFにて診療をしています。

昨日の日曜日はANAホテル赤坂で開催された、サーマクール発売10周年ユーザーズミーティングにてお声を掛けていただき、講演をさせて頂きました。

サーマクールの新型CPTチップであるTotal Tipについても、お話をさせて頂くことになっていました。

こちらのトータルチップの評価をということで900ショットのものを事前に6個いただきましたので、合計900×6の5400ショットを出張前に自分の手でモニターに照射し、反応を診てゆきました。

2002年12月にサーマクールはこの日本でデビューを飾りました。

以来、僕はサーマクールの機器を現在までに5台購入しています。

アンチエイジングレーザーの歴史を振り返ると、サーマクールというのは後世に残る、レーザークリニックの運営手法について大きく舵を切った画期的な機器であると思っています。

日本という独特なルールのある国において、サーマクールはそれまでの美容外科/美容皮膚科とは全く異なる路線で、独立したレーザークリニックを経営・運営できる市場を創り上げた機器なのです。

座長の宮田成章先生と。

宮田先生は、レーザーや高周波の工学的な話をかなり細かくディスカッションさせて頂ける数少ない先輩の一人です。

ユーザーズミーティング開始前の打ち合わせで、サーマクールの技術スタッフと、ファニング本社社長含め、今回のトータルチップの利点について工学的な話を一時間ばかりディスカッションさせていただきました。

おかげで講演の際には、自分の講演内容の疑問点もすっきり。

ありがたかったです。

講演会はファニング社長の話から始まりました。

僕のほうは

「Without Thermage I would never have thought of managing an Anti-aging LASER Clinic」

(サーマクールの誕生がなければ
僕は
アンチエイジング・レーザークリニックの「経営者」になろうとは
決して思わなかっただろう)

というプレゼンテーションから昨日の講演は始めさせていただきました。

講演内容は、

○サーマクール発売が、美容界・レーザー医療界に与えたインパクト

○過去より変化しつつある照射方法についてのコメント

○照射するコツとして、RF照射の施術時間中増加する皮下の血流量を考慮し、皮膚の伝導率と透磁率及び温度の時間的な変化を認識したうえでの、最適なトリートメント・アルゴリズムの提案

○新規発売されたCPTトータルチップの利点と弱点

・・・といった論点を交えたものを中心に今回はまとめてみました。

会食では多くの方々と話もでき、嬉しかったですよ。

こうして考えてみると、この20年余りの間に沢山のレーザー/光治療機器がデビューしましたが、美容やアンチエイジングという市場の中で歴史のうねりを大きく変えたレーザーというのはそう多くはありません。

実際数台しかない、というのが僕の私見です。

サーマクールは確実にその数台の中のひとつ。

サーマクールのデビューがなければ、僕も違う科に移って診療や研究に取り組んでいたかもしれませんから、ある意味僕にとって「運命の出逢い」のひとつが2002年にあったこととなります。

人との出逢いも大切ですが、機器好きな僕にとっては「運命の機械」との出逢いによってその都度視点が変わり、インスピレーションが湧き、人生も大きく変わってきたように思うのです。

時代に合わせて変化をし続けるサーマクール。

サーマクールの5年後・10年後も引き続き見守っていきたいですね。

 


エイジレスな肌を作るには? ePLUS サブライム トリニティ・プラス サーマクールDUAL

2012年4月に日本初導入となって稼働を始めたシネロン社の最新機器ePLUS。

実際の施術に導入してからまだ月日は浅いものの、クリニックFではすでに人気急騰状態となっています。

○サブライム(形状改善)

○オーロラSR(色調改善)

○モチーフIR(肌質改善)

の組み合わせを「トリニティ・プラス」というのですが、

結果が実に素晴らしいのです。

かくいう僕も先ほど照射したばかり。

肌が引き締まり、視界が開けた感じになるので、照射後は仕事の効率さえ上がるような気がするのですから、人気が出るのもよくわかります。

僕が考える「エイジレスな肌」の条件とは4つ。

1)透明感が高い肌 (表皮のメラニンと真皮のメラニンやが少ない肌)

2)コラーゲンとエラスチン、ヒアルロン酸が満たされた張りのある肌

3)表面のテクスチャーが綺麗な、平滑な肌

4)下顎のたるみや、法令線、目の上のたるみがない、たるみのない肌

クリニックFでは、患者さんの診察を行った後、これら4点のスコアを患者さんごとに点数化して、それぞれの度合いに合わせた最も費用対効果の高い、レーザー機器の施術を提案するようにしています。

このうち、1)から3)のファクターに対しては、定期的なePLUS照射だ第一選択になりました。

また、

4)に関しては、現在最も効果がある施術としては、

「サーマクール+ウルセラ」

の照射をお勧めしていましたが、今回新しくデビューしたサーマクール「トータルチップ」もウルセラに匹敵する効果があるようです。

サーマクール「ノーマルチップ」と「トータルチップ」の得意な分野をを組み合わせた照射方法

「サーマクールDUAL」

こちらもエイジレスな肌をつくるためにはお勧めです。


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