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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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9月開催の韓国のMIPSの招待講演

この9月に3日間にわたり、形成外科と皮膚科医を対象とした皮膚科学会がソウルで開催されます。

MIPS( International Congress of Minimal Invasive Plastic Surgery & Dermatology)という学会です。 僕はこの学会に招待講演を依頼されたので、先ほど届いたパンフレットを見ていました。

スケジュールを見ているとなんと。

ご覧の通り、初日のオープニングセレモニーの直後の講演。

2日間の、この学会招待講演枠のトップバッターの演者でした。

「アジアンスキンにおけるフラクショナルレーザー機器の比較検討」

について講演をする予定です。

“Comparison study of Fractional Resurfacing using different fluences and densities for skin rejuvenation in Asian skin”

頑張りますね。


東京二期会オペラ 「ファウストの劫罰」

昨日は診療後、上野の東京文化会館ホールで行われた東京ニ期会オペラ「ファウストの劫罰」を観に行きました。

クリニックFに定期的にいらしてくださる音楽関係者の方からお勧めいただいたのです。

ゲーテの「ファウスト」は、とても有名な物語ですよね。

「クラシック音楽」とは、「主に250年前から150年前にドイツで作られた作風」と定義しても良いと思うのですが、特に19世紀のロマン派の作曲家にとって、ドイツの文豪ゲーテは特別な存在でした。

フランツ•シューベルトの「魔王」や「野ばら」はゲーテの詩の歌曲ですし、ベートーヴェンの「エグモント」はゲーテの作品の劇音楽です。

そんなゲーテを訪ねて僕も旅したことがあります。2009年のヨーロッパ皮膚科学会(EADV)は、ドイツのベルリンで開催されましたので、僕は学会発表の後、アウトバーンを南下してゲーテゆかりの地であるライプツィヒを訪ねました。ゲーテには、ライプツィヒ大学で法学を学んでいた時期があったのです。

ライプツィヒには、世界最古の民間オーケストラであるゲヴァントハウスがあり、メンデルスゾーンが史上初めてのプロの指揮者(指揮者として生計を立てた)として活躍したとても文化度の高い地域です。

ゲーテも住んでいたこの街の中心部には、アウエルバッハ・ケラーという、ゲーテのファウストの中に実名で登場する地下酒場もあるのです。ファウストがまず最初にメフィストフェレースに連れてゆかれ、庶民の歌を聴き、さらにメフィストフェレースが蚤の歌を披露した場所ですが、そこで食事をした時は感無量でしたよ。

この小説、僕も医学生の時に読みました。現在までにさまざまな翻訳や、手塚治虫さんの漫画にまで引用されていますが、本当に読めば読むほど奥の深い含蓄のあるストーリーですよね。

老研究者のファウスト博士(モデルは実在したらしいのですが)は、中世ヨーロッパにおける最高学位のドクトルを手にした極めて優秀な学者でした。

当時大学に存在した哲学、法学、医学、神学の四つの学問を究めてしまいますが、死を迎える数日前に、「学ぶ前に比較して、自分は少しも利口になっていない」と嘆き、学問の追求だけでは充足感を得られないと、人生に失望しています。

そこに現れたのが黒い犬に扮した悪魔のメフィストフェレース。

悪魔の自分との間に契約を結べば、この世の人生で、今後自分がファウストに伺候して、ありとあらゆる享楽を体験させることを約束する。

その代わり、あの世では、立場を入れ替えて自分に仕えるという契約をしようと言うのです。

この話、実は全くフェアではありません。現世の生を費えた瞬間から未来永劫、悪魔に仕えなければならないわけですから。

ファウストは逡巡しますが、あの世のことなどどうでも良いと考え、ついに死後の魂を売る契約をしてしまいます。

契約をした後、メフィストのアドバイスに従って、自らの若い肉体と、美しい娘グレートヒェン(マルグリート)を手に入れ、人生の中での「最も美しい瞬間」を追い求めるファウスト。

しかしながら、この物語は、悲劇的な結末を迎えるのです。

この老ファウストの物語に影響を受けた多くの作曲たちが、数多くの曲を作ります。

フランツ・シューベルトのリート「糸をつむぐグレートヒェン」

フランツ・リスト「ファウスト交響曲」

ロベルト・シューマン「ファウストからの情景」

シャルル・グノーのオペラ「ファウスト」(1894年日露戦争の開戦の年ですが日本で初めて公演されたオペラです。)

ムソルグスキーの「蚤の歌(アウエルバッハの酒場でのメフィストフェレスの歌)」

マーラーの交響曲第八番

などがファウストより生まれた楽曲です。

「ファウストの劫罰」の作曲者であるフランス人のベルリオーズもまた、ファウストの物語に心を奪われた一人でした。

ベルリオーズは若かりし頃、「ファウストからの8つの情景」という曲を作曲し、ゲーテ本人にこの楽譜を2部進呈したのです。残念ながらベルリオーズはゲーテから返事をもらうことができなかったようですが、ファウストの素晴らしさを友人であったリストに伝えます。リストはこのファウストを座右の書として何度も読み返します。

約20年後にベルリオーズが「8つの情景」を進化させて「ファウストの劫罰」が完成させると、これを進呈されたリストが作品に影響を受け、「ファウスト交響曲」を作り上げるのです。

この時代の音楽と文学の歴史が長い年月をかけて絡み合い、繋がっているのは、すごいことだと思いませんか?

さて、今回の「ファウストの劫罰」の初日公演ですが、世界的な知名度を誇るダンサーを率いるH・アール・カオス主宰の大島早紀子さんが演出振り付けをされたのです。2007年のリヒャルト・シュトラウスの「ダフネ」のセンセーショナルな舞台を創出して以来の二期会の演出でした。

歌手陣も素晴らしかったとは思いますが、特に「言葉を発しない」ダンスのチームの表現力には、視覚的に圧倒されましたよ。

オペラでは普通ならば、歌手の歌う舞台の上は、単なる背景です。

しかしながら、今回の「ファウストの劫罰」では、大島さん率いる通常の人間には考えられないほど鍛えられた肉体を持った6人の女性ダンサーが、細いワイヤーを使用して、宙に舞う演技を行ったり、階段を転げ落ちる特殊なダンスを行ったりと、オペラの視覚的な新境地を見せて頂きました。

全ての振り付けが、オーケストラのリズムに見事なまでに合致している。

しかも、劇的物語というオペラと交響曲との間に分類されるこの公演で、ソロの歌と歌との間隙のオーケストラの演奏中に、曲にとけ込むように調和した見事なダンスが行われるのには感動しました。

オペラは命を持った生き物ですので、会場の聴衆の盛り上がりや雰囲気によって、テンポも抑揚も変化します。そうした中、その時々の曲に合わせて高度な技術レベルのダンスを、ダンサーにリズミカルに踊らせる。相当な技術と表現力が必要なはずです。

どのシーンも素晴らしかったのですが、マルグリートが昇天するシーンがあまりに美しく目に焼き付いて、忘れられません。

あのような演出は、他では絶対に観れませんよ。本場であちらの歌手陣と共演しても、非常に高い評価を受けると思います。

本当に素晴らしい夜でした。


台湾の美容雑誌に載せて頂きました

ここ数年、アジア開催の学会で講演をすることが多いのですが、今日も以前に取材いただいた台湾の女性美容雑誌の7月号がクリニックFに届きました。

「大美人・BEAUTY」7月号

フラーレンの構造に対しての取材についてでしたが、こんな記事です。

海外の雑誌取材の場合、まれに日本語での取材というケースもあるのですが、質問者の日本語の理解度を聞いているとなんだか不安になって、結局英語での取材に切り替えてもらうことの方が多いですね。

海外で取材を受ける場合は、原本の本を送っていただけることの方が稀なので、今回のように出来上がりの本を見ることができるのはうれしいですね。ただ、中国語なので見ても内容はよくわかりません・・・(苦笑)。

最近クリニックFでも増えてきた中国の患者さんに、今度翻訳してもらおうと思います。


フラクセル3DUAL と ポルシェ社の戦略

ちょうどこの週末、香港でアンチエイジング学会である第4回IMCAS ASIAが開催されました。

IMCAS とは「 Internatinal Master Course on Aging Skin」の頭文字で、レーザー治療、メソセラピー、フィラー、内科的療法などを中心に、皮膚科医、形成外科医を対象としたフランス系のアンチエイジング学会です。

本家は毎年1月にパリで開催されています。

僕は

2007年 バンコク(サイノシュア社招待講演)

2008年 シンガポール(キュテラ社招待講演)

2009年 バンコク(プロモイタリア社とシネロン社招待講演)

・・・と、過去3回のIMCAS ASIAで招待講演をさせて頂きましたが、 今回は2週間前に香港に行ったばかりなので、見送りました。

香港のIMCAS学会に出席した、フラクセル&サーマクールの製造販売会社であるソルタメディカル カルフォルニア本社のスタッフが三名、 帰国の途中東京に寄って、クリニックFを訪問してくれました。

今回のIMCASでは取り立てて新しい発表は無かった

と話していましたが、フラクセル3DUALの施術の話で盛り上がりましたよ。

フラクセル3DUALは、ここ数年僕が使用してきた機器のうち、最も満足度の高い機種の一つです。

患者さんの肌に合わせて複雑な組み合わせのパラメーター決定が自由にできるので、治療効果が出しやすい。

最先端技術を用いた機器がまた、僕の「レーザーマニア心」をくすぐるのです(笑)。

クリニックFでは主に、肌のテクスチャーの改善や、毛穴縮小に使われますが、アメリカの実験では肝斑治療の成績も非常に良いようです。写真も沢山見せてもらいました。

現在国内では、フラクセル3DUALが6台導入されたそうです。

そういえば、僕がMBAを取得する時のビジネススクールで、「ポルシェ社の経営モデル」というケーススタディをした覚えがあります。

ポルシェ社は過去にも現在でも、間違いなく世界で最高性能の車を作る能力があります。それには研究者ベースで機器を開発するポルシェ社の社風もあると思うのですが、ポルシェ社の面白いところは、新規の技術をすぐに公開しないこと。

例えば、他社がアンチロックブレーキや、マルチリンクサスペンションなど、新しい技術を発表すると、その分野について、既に長期間、深く研究を重ねている類似した技術を、初めて市販車ベースで自社の最新車に取り入れるのです。

つまり高性能の車を作ることにかけては、他社に比べて常に数段先を歩んでいるのですが、研究を重ねてもその技術を寝かせており、言わば出し惜しみをしているわけです。

その企業努力によって最新のポルシェは常に世界最高のスポーツカーでいられるわけです。

ソルタメディカル社(元リライアント社)は「フラクショナル」にレーザー照射治療するという、全くオリジナルな理論を2004年のダラス開催の米国レーザー医学会(ASLMS) で発表した会社です。

その後、僕はカルフォルニア州にあるソルタメディカル本社を3度訪問しました。その際に、研究ベースでハイテク機器を作り上げるという社風はポルシェ社に似ているなあと思ったんですよね。

僕もフラクセルの開発者のレン工学博士とも米国レーザー医学会で挨拶をする顔見知りです。いわゆる本家本元のフラクショナルレーザー機器メーカーが本気で作り上げたこの新機器。

以前、レン博士も話していましたが、近年、数多くのフラクショナルレーザー機器の廉価版が発売されていますが、他社が古い機器の構造をコピーして製品を作り上げている間に、本家の機器は研究により、技術も性能も圧倒的に有利なものを作り上げることが出来る。未だ対抗馬にはなり得ないというのが米国のこの業界の専門家の共通認識なのです。

フラクセルレーザー治療という細分化された分野でも、本家とその追従者では技術に圧倒的な差があるということなのです。

今後のレーザー機器開発の、更なる飛躍が楽しみですね。


香港 百万ドルの夜景 国際空港のハブ化

もう少し時間があったので、Heritageを出て、夜景を見に行くことになりました。

昼に訪れた鐘楼です。

曇り空だったのですが、コントラストが綺麗ですね。

夜景はこの通り。いつ見ても凄いです。写真じゃあまり伝わらないのが、残念ですが。

レーザー光線が綺麗でしたよ。

最後の会食ののち、香港空港まで皆で送ってもらい、0時35分発の羽田行・・・という真夜中の便に乗りました。

そうそう、最後に香港の紙幣を御紹介しておきましょう。

さて、香港から羽田間は、4時間半。新幹線ですと東京広島間よりも短いのです。

考えてみれば、日帰りが出来るぐらい、本当に近いですよね。

羽田空港は首都に近くアクセスも良いので、先進国の中ではロンドンのヒースロー空港よりも経済価値が高いと言われていました。

羽田を国際空港化することは、日本にとっても大きな経済価値をもたらすことだと思います。

成田空港との間を地下でリニアモーターカーをつなぐ計画もあるそうですが、地政学上でもシーパワーとして発展した歴史を持つ日本にとって、エアパワーの港を手に入れることが今後の日本の国家発展のための一つのキーになります。

首都圏の国際空港のハブ化は、国家戦略としては極めて高いプライオリティを持つと思います。ぜひともやっていただきたいですよね。

早朝に羽田に着き、この日はクリニックFにそのまま出勤しました。

帰国から少し時間が経ってしまいましたが、これで新国際学会周遊記の香港編および澳門編はこれでおしまいです。


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