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BLOG 藤本幸弘オフィシャルブログ

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2010年、夢がひとつ叶いました。

工学系の大学院へ進学が決まったのです。

18歳で高校を卒業して以来、学生としてキャンパスに通うのはこれで何度目でしょうか? 最初に入学した経済学部、途中で再入学を果たした医学部、医師免許取得後に進学を決めた医学系大学院、医学博士号を取得した後MBAを取得するために学んだ経営大学院、そして今回の工学系大学院・・・。

数えてみると、これで5度目ということになります。

診療を行いながら、国内外で学会参加をし、研究活動も行い、学生生活を送る・・・というのは、時間的な、そして体力的な厳しさはありますが、それを遥かに凌駕する喜びと楽しみとがあります。知的好奇心が満たされ、「自分はまだ学ぶ事ができる」という確信を持てる。特に僕が選んだ皮膚科領域におけるレーザー/光治療という分野は、医学の知識だけでなく工学の知識もなければ極める事が出来ず、また21世紀の学問であるため、先人に学ぶといっても先輩は数えるほどしか存在しません。

ぶつかった壁や思い至った疑問に対し、自分でひとつひとつ検証を重ね、解決していくしかないのです。

診療の場でよく患者さんに話す事のひとつに、

「皮膚は建築と一緒で基礎工事と土台作りが大切。土台さえしっかりしていれば、どんな家でも建てられるし、一時的に揺らいでもすぐにまた立て直す事が出来る。そしてその皮膚の土台作りにレーザー/光治療は最も有効な機器(デヴァイス)である」

ということがあります。

レーザー/光治療を世界基準に合わせて行っていく上で、僕自身が自分に課している事は「知識と技術の基礎工事を怠らず、土台を揺るぎなくする」ことです。その土台さえきちんとあれば、どんな国のどんな言語のどんな高水準のテクニカルな話であっても、自分自身で咀嚼し患者さんに伝え、生かしていくことができると思うからです。

それこそが、クリニックFを支持し、見守ってくださる患者さん、関係者の方への恩返しになると信じて、これからも着実に一歩一歩歩いていきたいと思っています。

そして、工学の最新情報と英知が結集したデヴァイスを扱う医師である以上、患者さんにとって最高の主治医であるだけでなく、最高のエンジニアでも常にありたいと願っています。

2011年6月 開業5年目を迎えた東京・四谷の院長室で
クリニックF院長 藤本幸弘


新製品SMARTXIDE DOT 2とマドンナリフト

今日から6月ですね。今日も四谷で朝から診療をしている僕ですが、月初ということもあって、診療の合間にいくつもの打ち合わせが入ってなんだかばたばたしています。

さて、今月の海外出張は、中旬以降になりますが、イタリアを予定しています。今月は学会のための出張ではなく、イタリアのフィレンツェにあるヨーロッパ最大のレーザー会社DEKA社本社にて、新規に開発された「スマートサイドドット2(SMARTXIDE DOT 2)」の機器開発者と、開発に関わったドクターと機器に関することやマーケティングに関するデスカッションを行ったり、技術指導をしていただく予定があるのです。

SmartXide Dot 2は、今年の春に発売されたフラクショナルCO2レーザー機器とRF機器の複合機。

写真、僕の左手に二台の機械があるの、見えますか?

左が SmartXide Dot そして僕が使用している右側がSmartXide Dot 2となります。

この機種を僕が初めて見つけたのは今年の1月のパリの学会でのこと。まだ日本には、日本支社を含めて、製品はもとより全く情報が来ていない状況でした。

ニキビ痕や、毛穴、スカー、妊娠線治療などに使用されているフラクショナルCO2レーザー機器ですが、2007年にCO2フラクショナルレーザーの「フラクセル:リペア」がソルタメディカル社から発売されてからというもの、それこそピンからキリまで数多くのものが発売されてきました。

CO2の波長は、比較的安価につくれる上に、蒸散と凝固というレーザーによる肌のアブレーション機能を合わせ持つという性質があって、フラクショナルレーザーに適しているのでは?? と言われてきたのですが、実際に機器がデビューしてみると、これだけ強力なCO2レーザーを、特にアジアンスキンに上手く使いこなすのは、熟練が必要であることが分かってきました。

結局、フラクショナルレーザー機器の場合、“何ワット”“何ジュール”といった機器上のスペックではなく、1つ1つのビームによって形成される肌の反応が積分されて、肌全体に対して効果を生むという意識を常に持つことが治療上大切です。

例えば「60Wで35J、さらに一平方センチメートルあたり50発照射」などと、全く同じスペックで照射したはずのCO2フラクショナルレーザーの施術後の反応が、施術者や機器の違いによって、全く異なるという現象も納得できると思います。

では、逆に施術効果が微分されたと考えることができる、1つ1つのビームのまわりにどんな反応が起こっているのでしょうか?

これは大きく分けて、Ablation(アブレーション蒸散)と、Thermal effect(熱効果=コラーゲン生成と凝固による止血)の二つの作用と考えることができます。

この二つのパラメーターを独立して調節できる機器をはじめに開発したのは米カルフォルニアのサイトン社。 ただ、サイトン社は2970nmというエルビウムヤグ以降の波長はいまだ発表していないのです。2970nmは止血効果が弱く、日本人の肌にはきついんではないかと思っています。僕は次の波長が出れば、すぐに機器を購入したいと本社の担当者にも話しているんですけれどね。

そして、この二つ作用をうまく利用して、パルス幅ではなく、DWELL TIMEという新しい概念のパラメーターを取り入れたCO2フラクショナルレーザー機器が、このイタリアDEKA社のSmartXide Dotなのです。

他のCO2フラクショナルレーザーに比較して、凝固止血率が上がりますので術後の出血が少なく、Thermal effectの時間をしっかり取っているので、組織の収縮率が上がりますので、タイトニングの効果も上がります。

このDEKA社のSmartXide Dotのタイトニング能力が高い性質を利用して、ニューヨークのDr. Bruce Katzが、2010年に米国レーザー医学会(ASLMS)で発表した演題は非常にインパクトがありました。 この学会では僕も肝斑の演題で発表をしたのでよく覚えています。

画像を見ていただければお分かりかと思いますが、要は、カッツ医師は目の周りに収縮能力が高いこのスマートサイドドットを照射して、まぶたの皮膚を縮めることでまぶたのたるみを改善したのです。

人によっては数回の施術が必要となりますが、以前は手術をしなければならなかったので、これがレーザーできるとなると大きな進歩ですよね。

クリニックFでもいつも新しい機器が来ると施術の感想を聞いている専属モニターさんに数名施術をさせていただきましたが、一人に直後の細かい感想をいただいたので、そのまま引用しますね。

「照射時は、場所が眼だけに、恐怖心は少しありましたが、痛みは表面的で、我慢できる範疇でした。

照射1時間ほどは、ヒリヒリとした違和感はあり、

眼の周りに赤みが出ていましたが、

その後治まり、

通常通りの生活を送ることができました。

施術後にマスク・メガネでカムフラージュして通勤すると、

誰にも気づかれませんでした。

夜になると、うっすらと赤茶の点々が目立つようになってきました。

翌朝、多少瞼の重さはありますが、

気にならない程度でした。」

・・・とのことです。

もう少しテストを繰り返して、クリニックFでも施術が提供できるようにしようと思っています。

この施術は、米国ではその名も「マドンナリフト」として知られています。

こちらは Fierth Magazine に載ったマドンナの写真。

彼女の眉から上まぶたの部分に、このマドンナリフトが施術されたと実(まこと)しやかにいわれていますが、本当なんでしょうか(笑)?

 


パガニーニのヴァイオリン協奏曲第一番第二番 アッカルドとシャルルデュトワ

6月に入りましたね。今日もクリニックFの診療日です。

明日木曜日は休診日を頂いていますが、明後日金曜日も一部上場企業の依頼で高知県で講演を引き受けていますので臨時休業となります。高知には今まで一度も行ったことがありませんでしたが、先月に引き続き、1月以内に二回も行くことになりました。何か縁があるのでしょうか?

そんなわけで本日の19時までの診療の後、診療再開は土曜日です。本日の夕方頃の予約の枠がまだありますので、宜しかったらクリニック03ー3221−6461にお電話ください。

今朝の音楽はパガニーニのヴァイオリン協奏曲第一番と第二番です。サルヴァトーレ・アッカルドがヴァイオリンで、ロンドンフィルハーモニー管弦楽団、シャルル・デュトワ指揮で1975年の演奏です。

思えば、17世紀18世紀のイタリアはヴァイオリン大国でした。

ストラディバリ家、グァルネリ家、アマーティ家といった、現在でも通用する優れたヴァイオリンを制作した一族がいたのもこの時代ですし、ヴィッターリ、ヴィヴァルディ、ヴィオッティなどの名演奏家が生まれた時代でもありました。

1782年にジェノヴァで生をなしたニコロ・パガニーニは、超絶技巧的な演奏をしたため、「悪魔に魂を売り渡し、絶技功を手に入れたヴァイオリニスト」と恐れられる一方で、シューべルト、ショパン、リスト、べルリオーズ、ロッシーニなどの同世代に生きた大作曲家達に多くの影響を与え感嘆させました。

中でもリストは自分はピアノでパガニーニの絶技功演奏を目指すと公言し、二人の演奏は絶大なファンを得たといいます。今で言うとマイケル・ジャクソン級の世界的な人気だったのでしょうね。

そんなパガニーニが作曲した超絶技巧のヴァイオリン協奏曲。全部で6曲が確認されています。孤高の人でありクラシックファンであった元小泉総理が、官邸にこもり、このパガニーニのヴァイオリン協奏曲を特に好んで聴いていたと誰かからか聞いたことがあります。

サルヴァトーレ・アッカルドは、1941年トリノ生まれ。17歳の時にパガニーニ国際ヴァイオリンコンクールにて第一位に入賞した、当代きってのパガニーニ演奏の第一人者として知られていますが、僕はシャルルデュトワとのカップリングのこの録音が好きですね。

 


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